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中夏
「中夏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中夏の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「わが町」より 著者:織田作之助
ラへ……?」 黙っている新太郎に代って、初枝がおどろいて訊くと、 「マニラは年
中夏やさかい、モンゴ屋商売して、金時(氷)や冷やし飴売ってても、結構商売になる。....
「瓶詰地獄」より 著者:夢野久作
れたまま、この小さな離れ島に漂れついてから、もう何年になりましょうか。この島は年
中夏のようで、クリスマスもお正月も、よくわかりませぬが、もう十年ぐらい経っている....
「五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
日数人の従者を連れ、大原野を散歩した。その中には曽呂利新左衛門もいた。 それは
中夏三伏の頃で、熱い日光がさしていた。 と、一つの辻堂があった。縁下から二本の....
「親鸞」より 著者:三木清
こに人と法とは二つでない。 ○七祖出現の使命は要するに 「インド西天の論家、
中夏、日域の高僧、大聖興世の正意をあらはし、如来の本誓、機に応ぜることをあかす。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
寂寥たる小都邑なり。家屋はすべて木造、トタン屋根にして、二階を限りとす。気候は年
中夏のみにて春秋冬なく、街頭は樹木に乏しく、わずかに檳榔樹くらいを見るのみ。ゆえ....
「三国志」より 著者:吉川英治
眉目に見ても、とうてい、故丞相に及ばないこと甚だ遠い者だ。――その丞相ですらなお
中夏を定め得なかったことを思うと、況んや、われら如きにおいてをやと、痛感しないわ....
「わが町」より 著者:織田作之助
とも、よっ程冷やし飴が売りたけりゃ、マニラへ行ってモンゴ屋商売をせエ。マニラは年
中夏やさかい、金時(氷)や冷やし飴売っても結構商売になる。人間はお前、若い時はど....