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中家
「中家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
の奇怪な唸き声が、此頃益々烈しくなった。 こうして時が経って行った。 だが其
中家来達は、意外なことを知ることが出来た。お半の方と香具師とが、同じ穴の貉では無....
「春の枯葉」より 著者:太宰治
した。議員なんて、何もそんなに偉いものではないと思いますがねえ。わたくしどもの野
中家は、それはもうこんな田舎の貧乏な家ですけれども、それでも、よそさまから、うし....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
っている極めて読みづらい本であった。 この翁の遺愛の本は現在神奈川県茅ヶ崎の野
中家に保存して在る筈である。 ◇ 翁は一番の謡を教えると必....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
着かぬに問いかけた。 「知っているとも、先刻倉蔵が先生の手紙を持って来たが、不在
中家の事を托むと書いてあった」と村長は夜具から頭ばかり出して話している。大津の婚....
「日記」より 著者:宮本百合子
さい時からつかってるきたない机の上にものをのっけたまま抱えて中腰になってそこいら
中家中にひっこしひっこししてあるいているんですから、今日なんかもいやにむしむしし....
「早春」より 著者:豊島与志雄
く話をし、それから、玄関と茶の間との間を往復して、その人を茶の間に通した。 竹
中家のいろんな用をしてる番頭格の、山口という人だった。痩せた小柄な中年者で、禿げ....
「土地に還る」より 著者:豊島与志雄
酔ぎみの重い頭をかかえましたが、何の判断もつきませんでした。見舞に行くことも、田
中家で親しいのは当の正子きりでしたから、遠慮されました。坪谷仁作はもう郵便局に出....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
放火するに至ったまでのことである。彼が田中という旧家の使用人であった場合には、田
中家に放火したであろう。 たまたま、このような青年が金閣寺に住んでいたために金....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
す。 新子 前川様 電話など、到底かける気はしなかった。 前川氏は、午前
中家で新子からの電話を待ち、午後から会社のビルディングへ行き、交換手に電話がかか....
「二科狂想行進曲」より 著者:寺田寅彦
イスカフェーの食券一枚。 六 大家は大家で小家は小家、そして
中家は
中家で世紀はめぐる。鯛の頭に孔雀の尻尾。動物園には象が居るよ。植物園は涼し....
「日記」より 著者:宮本百合子
愛らしさ美しさが覆いかくされる。 十一月一日(水曜)雨 風とときどきの雨。午前
中家に居、午後大同に出かける。三時すぎより第一相互の方にゆき河崎先生石本氏に会い....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
で、若い女房を独り置いとくのだから……なあお光、お前にしたって何だろう、亭主は年
中家にいず、それで月々仕送りは来て、毎日遊んで食って寝るのが為事としたら、ちょい....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
海を渡りて 年々、ずいぶんあわただしい生活がつづいている。こんな生活をいつまでもつづけていてはならないとおもう。 年
中家にいて、電話がかかって来る。人がたえず訪ねてくる。ひっきりなしである、とても....
「天狗」より 著者:室生犀星
れが通るとなるべく、彼を怒らせまいとしていた。それほど、女子供は云うまでもなく、
中家老、年寄を初め、いったい彼が何故にあれほど剣道に達しているかということを不思....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
それに謝したものの、 「いや、それは思わぬご厄介をかけました。ご郷里において、竹
中家のご薫陶を得ればあれにも何よりよい修業です。しかし、かかる世の慣らい、松千代....