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中将姫
「中将姫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中将姫の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
華。二人共時候にふさわしい白地に太い黒横縞段だらの肩衣を着て居る。有楽座で初めて
中将姫を聞いた時よりヨリ若く今宵は見えた。場内は一ぱいになった。頭の禿げた相場師....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
する。さてその風情の深さも、他に類がない。何しろ歴史的感情と仏像と、古寺と天平と
中将姫と、八重桜と紅葉の錦と、はりぼての鹿とお土産と、法隆寺の壁画、室生寺、郡山....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
、千五百石の女※、昔ものがたり以上に、あわれにはかない。そうして清らかだ。」 「
中将姫のようでしたって、白羽二重の上へ辷ると、あの方、白い指が消えました。露が光....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
(7) 婦人にとって一番親しみぶかい着物の句は古今共頗る多い。元禄の園女は、
中将姫の蓮のまんだらを見て、みずから織らぬ更衣を罪ふかしと感じ、或は衣更てはや膝....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
鶴見が読んだというのは『死者の書』である。 その本のなかでは世に流伝している
中将姫の物語が、俗見とは全く違った方角から取扱われている。『死者の書』は鶴見が数....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
後、浅尾工左衛門)などであった。さながら後の宮戸座組である。源之助の朝日座でした
中将姫の顔を私は見たのを憶えている。
中将姫は田之助の芸であったから、謂われがない....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
う言う宗教心を衝激したことがあったようである。手近いところでは、私の別にものした
中将姫の物語の出生なども、新しい事は新しいが、一つの適例と言う点では、疑いもなく....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
とを」といって、眉を顰めていられます。私は可愛そうだとは思いましたが、絵本で見た
中将姫の雪責めなどを幻にえがくのでした。 この小母さんは独身で、家も小ざっぱり....
「春」より 著者:岡本かの子
て(足音でちゃんと判ったのよ)若し私が戸を開けてご覧なさい。お民が直ぐに(お民は
中将姫の生れ代りらしいの、おとなしくって親切だけど、いやに加奈子に言い付け口する....
「寄席行灯」より 著者:正岡容
あの甲高い、はち切れたあけびの実みたいな声をあげて、 ※あれは当麻《たいま》の
中将姫だよ やっとよーいやさ あーれはありゃりゃんりゃん その最後のあり....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
ここでは不可能であったからである。ここに日本文芸史の一面観がある。 当麻の山――
中将姫伝説――当麻曼陀羅――浄土の幻想――久米寺、岡寺――藤原京跡――三輪山、丹....