中山[語句情報] » 中山

「中山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
とも多く、忙しいまま、東海道行きは、間もなく中絶してしまった。ただときどき小夜の中山を越して日坂の蕨餅《わらびもち》を食ってみたいとか、御油、赤阪の間の松並木の....
高野聖」より 著者:泉鏡花
う》して教《おしえ》を与《あた》えはしなかったが、翌朝|袂《たもと》を分って、雪中山越《せっちゅうやまごえ》にかかるのを、名残惜《なごりお》しく見送ると、ちらち....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ら少し距《はな》れたところに、日坂峠というのがあって、それから例の小夜《さよ》の中山《なかやま》に続いているんですが、峠の麓《ふもと》に一軒の休み茶屋がありまし....
春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
河はほとんど埋っている。針葉樹の下を通って行くとハラハラと雪が木から落ちてくる。中山の登りは、スキーをぬいで※の跡を登った。上に着いて休むと、一時に汗が引込んで....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
上の女郎花、桔梗の帯を見ますと、や、背負守の扉を透いて、道中、道すがら参詣した、中山の法華経寺か、かねて御守護の雑司ヶ|谷か、真紅な柘榴が輝いて燃えて、鬼子母神....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
あ嬉しい―― と云う、あの、容子ばかりも、見て生命が続けたさに、実際、成田へも中山へも、池上、堀の内は申すに及ばず。――根も精も続く限り、蝋燭の燃えさしを持っ....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
端正を兼備えた。襟の浅葱と、薄紅梅。瞼もほんのりと日南の面影。 手にした帽子の中山高を、家主の袖に差寄せながら、 「帽子をお被んなさいましッて、お母さんが。…....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
と矢声を合わせ、切通あたりになると、社中随一のハイカラで、鼻めがねを掛けている、中山高、洋服の小説家に、天保銭の翼が生えた、緡束を両手に、二筋振って、きおいで左....
露肆」より 著者:泉鏡花
。 斜違にこれを視めて、前歯の金をニヤニヤと笑ったのは、総髪の大きな頭に、黒の中山高を堅く嵌めた、色の赤い、額に畝々と筋のある、頬骨の高い、大顔の役人風。迫っ....
余齢初旅」より 著者:上村松園
、聴く者みなこみあげてくる涙を禁じ得なかったのである。 悠々風景中山陵や明の孝陵や石人石獣をみたり、紅葉がなかなかきれいであった。 南京の街は....
江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
つはあったようです。まずその一例を挙げると、こんなものです。 朝顔屋敷、牛込の中山という旗本の屋敷ですが、ここでは絶対に朝顔を忌んでいました。朝顔の花はもちろ....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
杖の中じゃ。意気地はないの、呂律もよう廻らん、大分に嘘をついたからの、ははは。」中山派の大行者で、若い時は、名だたる美僧であったと聞く。谷々の寺に谺する、題目の....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
、衆の我に対する表敬の動揺を待って、傲然としていた。 黒服の親仁は、すっぽりと中山高を脱ぐ。兀頭で、太い頸に横皺がある。尻で、閣翁を突くがごとくにして、銅像に....
魯迅さん」より 著者:内山完造
りと解ったのです。 五日雨上午寄静農 小峰夫人来 とある。実は魯迅さんは広東の中山大学の文学部長であったのだが、蒋介石の乱暴にとても堪えられないで脱出して上海....
餅を買う女」より 著者:岡本綺堂
餅を買う女 岡本綺堂 小夜の中山の夜泣石の伝説も、支那から輸入されたものであるらしく、宋の洪邁の「夷堅志」の....