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中敷
「中敷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中敷の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
れない。 * 秋晴れの午後二階の病床で読書していたら、突然北側の
中敷窓から何かが飛び込んで来て、何かにぶつかってぱたりと落ちる音がした。郵便物で....
「ねずみと猫」より 著者:寺田寅彦
みが過ぎて学校が始まると猫のからだはようやく少し暇になった。午前中は風通しのいい
中敷きなどに三毛と玉が四つ足を思うさま踏み延ばして昼寝をしているのであった。片方....
「藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
いという気がする。 五 朝二階の寝間の床の上で目をさまして北側の
中敷窓から見ると隣の風呂の煙突が見える。煙突と並行して鉄の梯子が取り付けてあるの....
「やもり物語」より 著者:寺田寅彦
に古靴を引きずって役所から帰ると、濡れた服もシャツも脱ぎ捨てて汗をふき、四畳半の
中敷に腰をかけて、森の葉末、庭の苔の底までもとしみ入る雨の音を聞くのが先ず嬉しい....
「道」より 著者:織田作之助
ても、いったいが湿気の多いじめじめした部屋であった。日の射さないせいもあろう。年
中敷きっぱなした蒲団をめくると、青い黴がべったりと畳にへばりついていた。銀色の背....
「岐阜提灯」より 著者:田中貢太郎
け出して眼をつむってとりとめのないことを考えてみたり、時とするとすこし開けてある
中敷の障子の間から外の方を見たりした。外にはうす月が射して灰色の明るみがあった。....
「女の首」より 著者:田中貢太郎
になっていたが、その紙が古くなって鼠色のしみが一めんに出来ていた。その壁と右側の
中敷になった隅に小さな机があって、二三冊の講談本のような本といっしょに眼覚時計を....
「雨夜続志」より 著者:田中貢太郎
伴れて来た、平生の室が空いてるかね」 二人は婢に跟いて二階の六畳の室へ往った。
中敷になった方の障子が一枚|開いていた。そこからは愛宕の塔が右斜に見えていた。伊....