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「中毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
。其後へ顔を出したのは六十前後の老人だった。信輔はこの老人の顔に、――アルコオル中毒の老人の顔に退職官吏を直覚した。 「僕の父。」 彼の友だちは簡単にこうその....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
に気の毒だったのはいつも蜜柑《みかん》を食っていなければ手紙一本書けぬと言う蜜柑中毒の客の話です。しかしこれはまたいつか報告する機会を待つことにしましょう。ただ....
将軍」より 著者:芥川竜之介
躍《おど》りかかってきたのですから。」 もう一人の支那人、――鴉片《あへん》の中毒に罹《かか》っているらしい、鉛色の皮膚《ひふ》をした男は、少しも怯《ひる》ま....
婦系図」より 著者:泉鏡花
紀で、友達の前で、呼ぶに母様をもってするのでも大略解る。酒に酔わずにアルコオルに中毒るような人物で。 年紀は二十七。従五位|勲三等、前の軍医監、同姓|英臣の長....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ると不老不死の妙法が発見される。なぜ人間が死ぬかと言えば、老廃物がたまって、その中毒によるのである。従ってその老廃物をどしどし排除する方法が採られるならば生命は....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
である。鶫を過食したためでは断じてない。二ぜん分を籠みにした生がえりのうどん粉の中毒らない法はない。お腹を圧えて、饂飩を思うと、思う下からチクチクと筋が動いて痛....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
の味方を得たつもりで東京に帰ったら家に甘酒をのみにこいと誘っていた。いまに甘酒に中毒してさかだちしても駄目だ。 十二月二十九日。朝は昨日のところで滑る。昼から....
火星探険」より 著者:海野十三
まりの中へずんずん入って行く。さあ、たいへんなことになった。 瓦斯《ガス》中毒 四少年の自動車にはラジオ受信機が働いていないことが、この椿事《ちんじ》の....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
はどっちもそれと気がつかない。それというのがチャーチルの特使は、不潔なモルフィネ中毒患者を装って、よろよろ歩いていたし、一方ルーズベルトの特使の方は、男使と女使....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
盤御前が身のためだ。)とこうです。どの道そんな蕎麦だから、伸び過ぎていて、ひどく中毒って、松住町辺をうなりながら歩くうちに、どこかへ落してしまいましたが。 ―....
星女郎」より 著者:泉鏡花
辺をそう存ずる、……道でござる、理でございます。 しかし笑って遣わされ。まず山中毒とでも申すか、五里霧中とやらに※徊いました手前、真人間から見ますると狂人の沙....
「ファン」について」より 著者:伊丹万作
ば、私は中途半端な、いわゆるファンはあまり感心しない。 私の経験では、軽症映画中毒患者の写真の見方よりも、平素まつたく映画に縁遠い連中の見方の方が純粋でかつ素....
式部小路」より 著者:泉鏡花
って、佃島の弁天様の鳥居前に一人で葦簀張を出しているんですって。 冬枯れの寒さ中毒で、茶釜の下に島の朝煙の立たない時があっても、まるで寄ッつかず、不幸な奴ッち....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
いて捻った女の唇から、たらたらと血が溢れた。 一種の変相と同じである。 「や、中毒ったか。」 と頬に頬をのしかかって、 「毒でも構わん、一所に食べよう。」 ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
当にひどく、何をやっても疲れ勝ちで遂に初志を貫きかねた。漢口駐屯時代に徐州で木炭中毒にかかり、それ以来、脈搏に結滞を見るようになり、一時は相当に激しいこともあり....