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中点
「中点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中点の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
に人民の好まぬことを押しつけて事の末たる金銭のみを標準に立て、千百年来地方人心の
中点たり来たりし神社を滅却するは、地方大不繁昌の基なり。 第四に、神社合祀は国....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
間停止の謎がついに解けた」と博士は放送機の前でいう。「それは赤鬼号が万有引力との
中点にとびこんでしまったからである。赤鬼号がそのいちじるしき質量を変じないかぎり....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、これら諸天体の現に運行している空間の中に拡散していた。』この微塵のような物質の
中点、そこは今太陽のある点であるが、この点へ向けて残りの微粒子の引力が働いた。そ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
「実に面妖な話じゃ」 対馬守の眼が、キラリと光った。 三人をつなぐ、三角形の
中点に置かれた燭台ひとつ、そのうつろいをうけて、三つの顔は、赤鬼青鬼の寄りあいの....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
の興味の重心を置くものではなく、逆に、「どうして逮捕されなかったか」がその物語の
中点なのだ。 前回にもたびたび詳言《しょうげん》したように、比較的小範囲の地域....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
って微笑する時み、悲運を思って、思わず眉をひそめる時にも、正隆は決して自分をその
中点として描いてはいなかった。 幸福は、類なく繊麗な妻の信子の黒い瞳と、愛撫し....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
のである。三権分立と云っても、実は司法権を行政権や立法権から区別することに興味の
中点があるのではないのだ。統帥権のように司法権も絶大な権利(?)か権力(?)かに....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
なりや。然らざる場合は一般には多数あるべし。例えば馬の鞍の形をなせる曲面の背筋の
中点より球を転下すれば、球の経路には二条の最大公算を有するものあるべし。またある....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
に長く跼蹐《きょくせき》せる反響として、かく人心の一致集注を見るならんも、その集
中点の必ず妾に存せるは、妾に一種の魔力あるがためならずや。もし果してさるものあり....
「迷信解」より 著者:井上円了
にあるときと北極付近にあるときとは、鬼門の方位が大層違ってくる。もし正しく北極の
中点に立つときは、いずれを指して東北隅と定むるや。決して定むることはできぬ。こと....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
、穂高の同胞で取り囲まれ、東方はやや低下しているので、丁度少し傾斜した大|摺鉢の
中点にあるようだから、風は当らない、その上絶えず焚く焔で、石の天椽は暖まる、南方....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
多伍若州であると知ったのである。) 午後二時、貨物船に遭遇す。夜十一時、峡間の
中点たるプンタアレナス港に入りて碇泊す。その地形港湾の形を有せざるも、西方に一帯....
「望郷」より 著者:服部之総
いったふうなのだ。 ここは日清戦争で台湾をとる日までの、唯一つの植民地北海道の
中点であった。日本中の隅々からはじきだされた人々が、開拓使長官黒田清隆のタクト棒....