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「中篇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中篇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
暮らした。そして翌一九二四年の早春、私が監獄部屋を背景とした長篇と、農村を描いた中篇小説とを書き上げた頃、妻は女の子を産んだ。私達の生活はなお一入《ひとしお》苦....
軍用鮫」より 著者:海野十三
知るよしもなかった。そして彼の最大の不幸は、なにげなくその誌面をひらいたときに、中篇読切小説として「軍用鼠」なる見出しと、青年作家が恐ろしい形相をして、大きな鼠....
無惨」より 著者:黒岩涙香
お紺は果して全くの無関係なるや、疑団又疑団、明日の午後には此疑団如何に氷解するや中篇(忖度) 翌六日の正午、大鞆は三筋の髪の毛を恭しく紙に包み水引を掛けぬばか....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
彼の受縛を境としてこの物語の前篇は尽きる。これより後に現われる訊問より断罪に至る中篇は、後篇に当る彼の執念の呪と相俟って、更に奇々怪々たる事実を諸君の眼前に展開....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
正直に述べさせるなら、月々の評論雑誌や文芸雑誌や文芸同人雑誌に載る小説(主に短篇中篇小説)を読んで、恐らく誰でも、何と無駄なものが多いことだろうと慨嘆するのでは....
読書法」より 著者:戸坂潤
「嵐の村」はバクチ検挙にからむ村の有士の詐欺を取り扱っている。どれも面白く読める中篇である。渡辺氏「山晴れ」は農村青年と売られて行く農村の娘との悲劇を牧歌的に抒....
寺坂吉右衛門の逃亡」より 著者:直木三十五
ある。簡単に、その証拠を、拠《あ》げるが、徳富蘇峰氏の「近世日本国民史」元禄時代中篇、三百十一頁に「寺坂の使命と称すべきものは一も是れない。さらばその仔細といふ....
『吾輩は猫である』中篇自序」より 著者:夏目漱石
影響もない事だから、それも善《よ》かろうと同意して、先《ま》ず是丈《これだけ》を中篇として発行する事にした。 そこで序をかくときに不図《ふと》思い出した事があ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
読ませるように仕向けるんでげす。長篇大作が必ずしも優れたりという儀ではがあせん、中篇小篇に優れたものが多くこれ有るんでげすが、とりあえず、長篇大作をペロに(ペロ....
イオーヌィチ」より 著者:神西清
ェーラ・イオーシフォヴナは、瘠せぎすな愛くるしい奥さんで、鼻眼鏡をかけ、手ずから中篇や長篇の小説をものしては、それをお客の前で朗読して聴かせるのが大好きだった。....
小説・評論集「文学母胎」後記」より 著者:豊島与志雄
彼の時折の行動について、四つの短篇小説を書いた。最後に、彼の決定的発展段階を示す中篇或は長篇を、書くつもりでいた。その時、彼の前面に、他の人物が大きく立ち現われ....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
退散せざるを得なかった。……これを要するに、結局なるようにしかならなかったのだ。中篇小説『妻』は、この飢饉に直接取材した作品である。だがここで注意すべきは、この....
随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
。 話が二、三日前へ遡りますが、二月から三月へこの『寄席』を仕上げたあと、また中篇短篇とりまぜて一冊分仕上げ、続いて、先月からこれも書下ろしの長篇小説『圓朝』....
西航日録」より 著者:井上円了
十年、一声能破万夫眠、家禽淘汰鑑人力、生物起源帰自然、埋骨帝王廟前地、留名学界史中篇、請君長臥九泉下、誰怪偉功千歳伝。 (進化論をとなえて三十年、その論はよく万....
認識論としての文芸学」より 著者:戸坂潤
小説」(実は小説=ロマンというよりも「短篇小説」・エルツェールンク・ノヴェル=「中篇小説」なのだが)、又は精々「詩」=ポエムというジャンルとなって発現する処から....