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「中軸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中軸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
善の研究」より 著者:西田幾多郎
々は普通に肉体生存を核とせる小体系を中心としているが、もし、更に大なる意識体系を中軸として考えて見れば、この大なる体系が自己であり、その発展が自己の意志実現であ....
沓掛より」より 著者:寺田寅彦
いの花では子房が花の中央に君臨しているものと思っていたのに、この植物ではおしべが中軸にのさばっていてめしべのほうが片わきに寄生したようにくっついているのである。....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
牲ではない。最も自然にしてまた必然なる宗教的の死である。先帝の存在は大将の生活の中軸であり、核心であった。先帝を失うて後の大将の生活は自滅するよりほかなかったで....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
化」の概観とあまり別なものではなくなる。蓋し科学乃至学術は、云うまでもなく文化の中軸であり、現代思想の推進中枢の位置を占めている。科学乃至学術の記録を抜きにして....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
て書いて貰いましたんで、大きに遅くなったんでげすが、その代り美代ちゃんはちゃんと中軸にして、そこらは抜目無くして置いた事は、後で御覧なすっても解りますが、時に今....
静岡地震被害見学記」より 著者:寺田寅彦
柱の根元を見ると、土台のコンクリートから鉄金棒が突き出ていて、それが木の根の柱の中軸に掘込んだ穴にはまるようになっており、柱の根元を横に穿った穴にボルトを差込む....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
り。それから中村芝翫とか坂東彦三郎とかは、あちらこちらと助けに来て、これは特待の中軸になっていた。なお中村宗十郎とか、大谷友右衛門とか中村翫雀とか、東京へ来ては....
現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
べたつもりである。そして趨勢に――傾向の推移に――主として眼を止めたために、その中軸――胴体――に言及することが少なかったのは止むを得ない。現代小説の中堅的胴体....
太宰治との一日」より 著者:豊島与志雄
。だいぶたってから、一束の花を持って戻って来た。白い花の群がってる数本の強い茎を中軸にして、芍薬の美しい赤い花が二輪そえてある。 「どうだ、これは僕でなくちゃ分....
自由人」より 著者:豊島与志雄
まうからです。中立として当選すれば、あとで何党にはいろうと、まあ大抵は、その党の中軸どころか、幹部どころに、納まり返ることが出来ます。政党とはそのようなものです....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
スク、明るい軽妙なグロテスクがその主要な相貌であつた。これが近代知性の生活感覚の中軸的相貌でもある。ヨッちやんの芸は前衛芸術の宿命に通じるものがあるから演出次第....
学生と教養」より 著者:倉田百三
手が染められなかった。それは本稿の目的上、羅列を事とせずして、活きた倫理的問いを中軸として、一つのまとまりのある叙述をものしたく思ったからである。 最後に一言....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
うになった。それと同時に、好奇と驚異、清寧と冷徹――詩の両極をなす思想が、かれを中軸として旋回しはじめるのを覚える。慣らされぬ境界に置かれたかれはその激しい渦動....
触覚の世界」より 著者:高村光太郎
たたかく生きている。カントの哲学はカント自身ではない。カント自身はその哲学を貫く中軸の奥に一個の存在として生きている。厨川白村の該博な知識は彼自身ではない。彼自....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
正や長兵衛が果たして登場するのかどうだか判らない。それは座頭の俳優ばかりでなく、中軸や書出しや立女形や庵などの位地に坐っている主なる俳優が皆それであるから、真偽....