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丸子
「丸子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丸子の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
多摩川を限界として上丸辺まで下る。八王子はけっして武蔵野には入れられない。そして
丸子《まるこ》から下目黒《しもめぐろ》に返る。この範囲の間に布田、登戸、二子など....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
出てあったよ、癪だの寸白|疝気《せんき》なぞに利く何《なん》とか云う丸薬で、*黒
丸子《くろがんじ》の様なもので苦い薬で、だらすけみたいなもので、癪には能く利くよ....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
のたもとの右側に茶店風の藁屋《わらや》の前で俥は梶棒を卸《おろ》した。 「はい。
丸子へ参りました」 なるほど障子《しょうじ》に名物とろろ汁、と書いてある。 「....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
浜川のあたりまで来ると、巳之助は再び眼が眩《くら》んで歩かれなくなった。そこには
丸子という同商売の店があるので、夜ふけの戸を叩いて転げ込んで、その晩は泊めて貰う....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
なさいね。」 「一体、どうするって云うんでしょう?」 「買々を見張っているのよ。
丸子を買いに来る人を見張っているのよ。」と細君は、弱々しげな吐息をついた。「立っ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
んもつ》……の場合などは、これはからの壺を守って、宇治へ急ぐ途中でしたが、夕方、
丸子の宿へかかろうとするとき、霧のように襲う夕闇に、誰も気がつかなかったのだが、....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
の見本を見せておいてくれた鍛冶屋《かじや》さん――表に大きな船板の水槽があって、
丸子や琉金《りゅうきん》の美事なのが沢山飼養されていた。鍛冶屋の店さきには、よく....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
た五人組は何者?
そして、いまその落ち着いたところはどこか?……この青山長者ヶ
丸子恋の森を近くに望む、とある陽だまりの藪《やぶ》かげだった。
乾坤をねらう火....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
びいて傾く月の光に葡萄鼠の色をした空を蛇窪村の方に横切っている。 私は多摩川の
丸子街道に出て、大崎に帰ろうとすると火葬場の門のあたりで四五人の群に行き合うた。....
「茶粥の記」より 著者:矢田津世子
衰えた老木の気位の高い意地をみるようだった。 炬燵の上に膳が運ばれた。わざわざ
丸子町へでも行って用意したのか、刺身に煮魚まで添えてあった。田芹のおひたしに、大....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
やさにカッフェーもそれなり休んで、井《い》の頭《かしら》公園の旅館に行き次の夜は
丸子園《まるこえん》に明《あか》して三日の後、市ヶ谷の貸間まで一緒に来てやっとわ....
「日本橋附近」より 著者:田山花袋
た。 ここの感じはどっちかといえば、静かで好かった。それも川向うとか井の頭とか
丸子園とかいうあたりの静けさとは違って、混雑の中にうずめられたといったような静け....