丸見え[語句情報] » 丸見え

「丸見え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

丸見えの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
が自分に愛されようと身も心も投げだしてくると、隙《すき》だらけになった女のあらが丸見えになり堪《たま》らなく女が鼻につくそうです。女が反対に自分から逃げようとす....
わが町」より 著者:織田作之助
向うと思うが、自分はあのジグザグ道のどこに凸凹があり、どこの曲り角が向うの崖から丸見えかを知っているのだ、バギオにはアメリカの兵舎があり、うっかりベンゲットを通....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
、隣家の人の顔が一つ見え二つ見えして来た。そこからは庸三の坐っている部屋のなかも丸見えであった。庸三はきまりがわるくなったので、にわかに茶の間へ出て行って見た。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て行ったのですが――その帰り途のことです、葭簾張《よしずば》りのスキ間から楽屋が丸見えだもんですから、道庵が覘《のぞ》き込むというと、そこで在郷の役者連が衣裳、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ちらの道の通交人は自転車やオートバイで、すこし目より高いところを通り、外から内が丸見えです。竹垣を結ってあります。それでもこの間は二階に夕闇まぎれに人が入ってい....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ですから判をお借しする訳には参りません。それにあのガラス戸を外されたのでは、奥が丸見えですし、盗難を防ぐ訳に行きません。若しどうしても外すとおっしゃるのなら、主....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
き両手でその重なりを左右に拡げることだった。それで、彼の記述によると、「おなかが丸見えになる」さて、着付けは、あとは赤い仮髪で完璧なものとなる。その仮髪の毛は、....
はつ恋」より 著者:神西清
んだ。 老僕が無言でわたしに背を向けた途端に、お仕着せのひどくすり切れた背中が丸見えになって、そこに赤さびの出た定紋入りのボタンが、ぽつんと一つ残っているのが....
わが町」より 著者:織田作之助
向うと思うが、自分はあのジグザグ道のどこに凸凹があり、どこの曲り角が向うの崖から丸見えかを知っているのだ、どうぞ比律賓へやらしてくれと、頼みこんだ。 けれど、....