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「丸顔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

丸顔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
にも二つ三つ若く見えたのに相違ありません。それが眉の濃い、血色｜鮮《あざやか》な丸顔で、その晩は古代蝶鳥《こだいちょうとり》の模様か何かに繻珍《しゅちん》の帯を....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
段高い教壇に登って、自分たちの敬礼に答えると、いかにも人の好さそうな、血色の悪い丸顔に愛嬌《あいきょう》のある微笑を漂わせて、 「諸君」と、金切声《かなきりごえ....
「蠅男」より 著者:海野十三
心に見守っている二人の男女があった。 女の方は洋髪に結った年の頃二十三、四歳の丸顔の和装をした美人だった。その顔立は、たしかに何処かで最近見たような気がするの....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
て煙草に火をつけた。 やがて和服を着た中年の婦人が、警官に伴われて入って来た。丸顔の、肉付の豊かであるが、顔色のすぐれてよくない婦人であった。年齢の頃は五十歳....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
べこべに、うしろで合わせていた。いかにも行いすました宗教家らしく、ただ血色のいい丸顔や、分別くさくはげかかった後頭部などを見ると、たいへん元気にみえ、なんだか、....
「脳の中の麗人」より 著者:海野十三
いうのはそんなことですか」 「いや、もう一つあるんだ。その美枝子さんというのは、丸顔のひとで、唇が小さく、そして両頬に笑くぼのふかいひとじゃないかね」 「ああ、....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
たしました」 電話が切れると間もなく、艦橋の下の昇降口があいて、そこから艦長の丸顔が現れた。あとには先任将校が続いてのぼってくる。狭い艦橋の上は、芋を洗うよう....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
である。 幕の裙から、ひょろりと出たものがある。切禿で、白い袖を着た、色白の、丸顔の、あれは、いくつぐらいだろう、這うのだから二つ三つと思う弱々しい女の子で、....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
額の皺を手で擦り、 「はや実にお情深い、もっとも赤十字とやらのお顔利と申すこと、丸顔で、小造に、肥っておいで遊ばす、血の気の多い方、髪をいつも西洋風にお結びなす....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
見た。繻子の帯もきりりとして、胸をしっかと下〆に女｜扇子を差し、余所行の装、顔も丸顔で派手だけれども、気が済まぬか悄然しているのであった。 「お婆さん、私は直帰....
「霊界通信　小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
も優さしく、私を見てにっこりと微笑まれるのです。打見る所、年齢は二十歳余り、顔は丸顔の方で、緻致はさしてよいとも言われませぬが、何所となく品位が備わり、雪なす富....
「故郷」より 著者:井上紅梅
土が来たよ」と告げた。わたしは馳け出して行ってみると、彼は炊事部屋にいた。紫色の丸顔！ 頭に小さな漉羅紗帽をかぶり、項にキラキラした銀の頸輪を掛け、――これを見....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
ば、その下に裸体の若い男性屍体が現れた。年のころ十五六でもあろうか。五厘刈にした丸顔の可愛いい少年だった。 屍体といえば、僕たちは臘細工のような青い身体を想像....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
七の阿魔はいくらも居るが、綺麗な姉さんはあんまりねえぜ。」 「いいえ、いますよ、丸顔のね、髪の沢山ある、そして中形の浴衣を着て、赤い襦袢を着ていました、きっとで....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
弟子だから印半纏腹掛ででもいるか、と思うと、兀ちょろけた学生服、徽章無の制帽で。丸顔で色の真黒な、目のきょろりとしたのが、一人はベエスボオルの小手を嵌めた手を振....