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「主位〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主位の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
ものへの反抗」があり、私の心の中には見出せない複雑な考えがあった。 「悪」それが主位を占め、そして君臨する所の精神を、私は単なる心理学的興味からでなしに、もっと....
硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
せんから。 「要するにこれはただ現状維持を目的として、上滑《うわすべ》りな円滑を主位に置く社交とは全く別物なのです。解りましたか」 女は解ったと云って帰って行....
私の個人主義」より 著者:夏目漱石
には、――例えば授業を受ける時とか、兵隊になった時とか、また寄宿舎でも軍隊生活を主位におくとか――すべてそう云った場合には多少この高圧的手段は免《まぬ》かれます....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
以上あった時にはいわゆる欲求の競争なる者が起って、そのうち最も有力なる者が意識の主位を占め、動作に発するようになる。これを決意という。我々の意志というのはかかる....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
時、遠雷の鳴るがごとき足音次第に近づきて、やがて小山のごとき人はゆるやかに入りて主位につきぬ。山木は中将と見るよりあわてて起てる拍子に、わがかけて居し椅子をば後....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
だった。信者は都会および全国に行き渡っていた。そして株屋、相場屋等が信者の中でも主位を占めていた。院主は金襴の法衣によって端麗であり、羽左衛門そのものであった。....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
紹介がなければ客を通さないということである。これは大阪は商人が経済界及び社会上の主位を占めて居り、官吏や貴族の跋扈を許さざるゆえである。東京商人たる者、今にして....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
」として独自の存在を主張していることを言えば足りるであろう。 すなわち、音楽が主位を占めれば、それは「楽劇」又は「歌劇」となることはいうまでもない。 舞踊が....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
のみならず図柄の意匠配置等は通例作者の指揮に待つを常とするから画家は従位にあって主位に居るべきものではない。豊国の似而非高慢が世間の評判を自分の手柄に独占しよう....