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「主体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
しての「いき」が、単に意味としての客観性を有するのみならず、趣味として価値判断の主体および客体となることが暗示されたと思う。その結果として我々は、「いき」を或る....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ことを恐ろしく思う。 然し私は生れ出た。私はそれを知る。私自身がこの事実を知る主体である以上、この私の生命は何といっても私のものだ。私はこの生命を私の思うよう....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
巧みに行ない得ない。社会制度、政治組織の改革は、北種の特徴である。アジアの北種を主体とする日本民族の歴史と、アジアの南種に属する漢民族を主体とする支那の歴史に、....
空中墳墓」より 著者:海野十三
の低い望遠鏡で見た月の表面です」 相良十吉は、おそるおそる前へ出て、大望遠鏡の主体についた小さい副望遠鏡をのぞきこむのであった。 「では、こんどはこちらを……....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
、タンク機関車は他のテンダー機関車と違って、別に炭水車を牽引しておらず、機関車の主体の一部に狭少な炭水槽を持っているだけです。従ってH・N間の様に六十|哩近くも....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
からどの部屋へも入れた。金博士の実験室は、あまりにも雑然としていて、どれが研究の主体だか分らない。すばらしい毒|瓦斯製造装置だと思って、たかの知れたキップの水素....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
場所は東京新星空港だ。 すばらしいカモシカ号の雄姿! 流線型の頭をもった艇の主体。そのまんなかあたりから、長くうしろへむけてひろがっているこうもりのような翼....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
せない位の欠伸を催す。 私はしばしば自動車の遠乗に誘われる。その時車上の家族は主体であり、自然風景はことごとくたんなる背景となるに過ぎない。水の流れる如く、人....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
程度までは避け難いところのものであります。しかしそれは伴うところの事件であって、主体ではないのです。喰べてみたらと思う者がいやしいのでしょう。またたべたらうまそ....
学生と教養」より 著者:倉田百三
があるのである。何が社会的に善事であるかを知らずして実行することは出来ず、行為の主体が自己である以上は自己と社会との関係を究めないわけにはいかないからである。そ....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
とに直接愬えるイメージが附け加えられるのは当然で、それこそが、むしろ、演劇芸術の主体になるのです。言いかえれば、戯曲家が文字なる記号をもって綴ったものを、厳密に....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
て『万葉』だからといって頭から信仰してはならないといっている。俊成の言はあくまで主体的であって、詩人の言である。顕昭のように、『万葉集』は最も古い、歌集の権輿だ....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
総理、岡崎外相は、その都度外交と称せられる、アメリカ追従外交を展開し、日本国家の主体性を没却し、行政協定の改訂期を前にして何らの動きを示さず、領土問題についても....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
をどう説明すればいいのか? ベートーヴェンの交響曲やソナータを規定している対象と主体(――主体とは魂だ、と私はいおう)とが何であるにもせよ、それらの作は、それら....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
係で大して工事を施されていなかった。またマジノ線に連接してベルギーがリエージュを主体としてマジノ線に準じた築城を完成する約束であったが、事実は大して工事が行なわ....