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「主君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主君の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
京の土を踏みながらも、兄は旅先という暢気《のんき》な気分で遊び暮らしていた。弟は主君のお供という料簡《りょうけん》でちっとも油断しなかった。こうして反《そ》りの....
「青木の出京」より 著者:菊池寛
悔し始めた。彼は、よく芝居で見た身代りということを、考え合わせた。一時の感激で、主君のために命を捨てる。それはその場きりのことだ。感激のために、理性が盲目にされ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
この男に声をかけてくれるであろうか。彼はわが命の終るまで、一度も物を云ってくれぬ主君に仕えているのである。彼は経ヶ峯の雪を払って、冬の暁に墓所の門を浄めるのであ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
て、この頃ではほとんど盲目同様になった。江戸に眼科の名医があるというのを聞いて、主君へも届け済みの上で、その療治のために江戸へのぼる途中、ここで測らずも禍いに逢....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
でございます」 「いや、有難い」と、かれらはいよいよ喜びました。「実はおれたちの主君の申陽侯が昨夜遊びに出て、ながれ矢のために負傷なされた。そこへ丁度、お前のよ....
「嫉みの話」より 著者:折口信夫
ている。だから、一つの誇りと道徳感とがはいっている。 順序に並べて、親、兄弟、主君の敵討ちのうち、主君の敵討ちを道徳的に高いものとみている。兄弟のは、伊賀越え....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
いうのであると自分の口から話した。幕府が瓦解の後、久住は無禄移住をねがい出て、旧主君にしたがって駿府（静岡）へ行ったので、陪臣の箕部もまたその主君にしたがって駿....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
まりも逗留していた。 倉沢の家は旧幕府の旗本で、維新の際にその祖父という人が旧主君の供をして、静岡へ無禄移住をした。平生から用心のいい人で、多少の蓄財もあった....
「余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
いと言つたその馬を現に四郎がやすやすと手に入れているのはいつたいどうしたことだ。主君に対する恨みと四郎に対する怒りとがごつちやになつて燃え上つた。次第によつては....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の中で、高見権右衛門が討手の総勢を率いて引き上げて来て、松野右京の邸の書院の庭で主君の光尚に謁して討手の状況を言上する一段のところで、丁度卯の花が真白に咲いてい....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
というのであると自分の口から話した。幕府が瓦解の後、久住は無禄移住を願い出て、旧主君にしたがって駿府（静岡）へ行ったので、陪臣の箕部もまたその主君にしたがって駿....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
秀吉も家康も期せずして、これを関東の一不思議としたり。宇佐美定行も言へり、当代、主君と仰ぐに足るべき人は、わが謙信公の外に唯々三楽あるのみと。斯かる英雄が一国も....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
を持ちかえらねばならなくなって、おまけに橋梁の架替えとか、神社仏閣の修繕とかに、主君から補助金を下げられるように、取り成しをしなければならなくなる。老年の者でも....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
の夫をほろぼすほどの無道人に、誰が親しみ懐こうぞ。師直はわが子ばかりか、味方にも主君にも疎み憎まれて、その身の滅亡は疑うまでもない。それもせめては武士らしい、あ....
「かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
出羽に挙げた。その宣言に、むかしから子が親のかたきを討ったのはある、しかも家来が主君の仇を報いたのはない。そこで、おれが初めて主君のかたき討をするのであるといっ....