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主因
「主因〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主因の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新種族ノラ」より 著者:吉行エイスケ
六千九三元五一仙、株主準備金から二万元、一般準備金から五万元をもってする。欠損の
主因はファーニッシング・デパートメント仕入の際、英為替二|志《シリング》三|片《....
「生の拡充」より 著者:大杉栄
中間階級はまた、この両階級のいずれもの苦悩に襲われて来た。これが近代の生の悩みの
主因である。 ここにおいてか、生が生きて行くためには、かの征服の事実に対する憎....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
も、まずは海馬楊枝魚海天狗など竜馬折衷の魚が竜棲むてふなる海中に少なからぬが一の
主因だろう。漢の王充の『論衡』六に世俗竜の象《かたち》を画くに馬首蛇尾なりと出で....
「遺書に就て」より 著者:渡辺温
でしまったなぞと云うのは、如何にもあんな娘の好きそうな空想ではないか。三角関係が
主因になっている点はおそらく事実であろう。その方が事件の筋みちが立つ――他殺に相....
「食糧騒動について」より 著者:与謝野晶子
したのが、偶然とはいえ、この度の騒動の口火となったということは、このたびの騒動の
主因を最も好く説明しております。彼らは最も米穀の供給の尠い土地に住み、そうして高....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
そも頓挫してこの始末になったかということについては、けだし種々の原因もあろうが、
主因としては、従来の文明の根柢がすこぶる堅く、これを動かして方向を転ぜしめること....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
は、彼は生涯の初めから終まで家庭的に苦悩しなければならなかった。性格の残忍刻薄が
主因だったから自業自得といえばそれまでだが、もっと根づよい因果的な、謂わばネメシ....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
係がある必要はないのである。彼のメランコリイは職域に於けるカットウや絶望感などが
主因となっていたようであるが、そのような彼に風船の綱がきれたとき、最も強く思いだ....
「瘤」より 著者:犬田卯
したからでもある。 ところで、改築したばかりの小学校舎の壁が剥落して彼の辞職の
主因をつくってしまった。その壁たるや、実に沼の葭を刈って来て簀の子編みにしたもの....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
訪うて二人でよくぶらぶらと東京市中を歩き廻った。 ある時子規居士は余の不勉強の
主因を非風君の家に同居しているのに在るとして、 「家がも少し広ければお前も一緒に....
「妖怪学」より 著者:井上円了
らず、ただ器械の装置に心性作用の相合して生ずるものなり。しかして、心性作用はその
主因となるものなり。ゆえに、つまびらかにこの原因を知らんと欲せば、心理学に入りて....
「寒中滞岳記」より 著者:野中至
浮腫病《ふしゅびょう》これなり、しこうしてこの病《やまい》や、実にこれ味方敗北の
主因となるに至りしこと、後に至り大《おおい》に思い当りたるなり。 湿球寒暖計は....
「西航日録」より 著者:井上円了
というべからず。本邦人中、一代にして祖先以来の家産を蕩尽するもの多きは、飲酒その
主因ならざるはなし。ゆえに、シナ人に阿片の害を説くと同時に、日本人に飲酒の害を説....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
る。 占領、奪掠、突撃、死守、 悶絶、再襲、 ああ、しかもまだ彼等が争闘の
主因たる成牝(カウ)たちは遥かな遥かな水平線の向うにいるのだ。 ブル即情慾であ....