主婦[語句情報] »
主婦
「主婦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主婦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
知ら? それにしてもずいぶん利己主義者だわね。つまり叔父の考えにすりゃ、あたしは
主婦と云うよりも、従兄の遊蕩をやめさせる道具に使われるだけなんですもの。ほんとう....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
産具……
「収入及び支出。労銀、利子《りし》、企業所得……
「一家の管理。家風、
主婦の心得、勤勉と節倹、交際、趣味、……」
たね子はがっかりして本を投げ出し、....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
、その細帯を解かんとせり。ほとんど人心地《ひとごこち》あらざるまでに恐怖したりし
主婦《あるじ》は、このときようよう渠の害心あらざるを知るより、いくぶんか心落ちい....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
心細くってならない処。夫が旅行で多日留守、この時こそと思っても、あとを預っている
主婦ならなおの事、実家の手前も、旅をかけては出憎いから、そこで、盲目の娘をかこつ....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
四 さるほどに蝦蟇法師はあくまで老媼の胆を奪いて、「コヤ老媼、汝の
主婦を媒妁して我執念を晴らさせよ。もし犠牲を捧げざれば、お通はもとより汝もあまり....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
ら、かぶさった雪の、その落ちる、雪のその音か、と吃驚したが、隣の間から、小浜屋の
主婦が襖をドシンと打ったのが、古家だから、床の壁まで家鳴をするまで響いたのである....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ないのみならず、却ってそこに現われているこころよい安息と博愛とが、皇帝には温和な
主婦のごとく、慈愛ふかい姉のごとく母のごとくにさえ感じられた。しかもその眼の力は....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
乱れた白い胸に、山蟻がぽっちり黒いぞ、と思うと、なぜか、この夜具へ寝るのは、少い
主婦の懐中へ入るようで、心咎がしてならないので、しばらく考えていましたがね。 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
昨年三月二十二日、先生と先生の令兄淺野正恭中将と岡田熊次郎氏とにお伴して駿河台の
主婦の友社来賓室に於て九條武子夫人と語る霊界の座談会に列した。
主婦の友五月号に其....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
う人はあるまい。すなわち、「若いころの彼女は、今よりずつとずつと美しかつた」と。
主婦として まず経済。家計のことはいつさい任してあるが決してじようずなほうでは....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
れば問題はない。家庭にはもちろん一組の夫婦があって、とりもなおさず、それが主人と
主婦で、自由結婚だ。彼等は四十何個条かの非常に詳細な、だから極めて平等な、十分に....
「狂女」より 著者:秋田滋
た。 最初の幾日かのあいだは何ごともなく過ぎた。その将校には、前もってこの家の
主婦が病気で隣室に寝ていることが耳に入れてあったので、彼のほうでも、そのことは別....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
のであるという。 ある日、僕が国道のところでバスを待っていると、そこの茶店のお
主婦さんが、まア、しばらくですね、まだ時間があるようですから、こちらへ腰を下ろし....
「迷信解」より 著者:井上円了
求めてこれに与えしも、いまだ結婚するに至らずして世を去ることになりたれば、近隣の
主婦が、ふと欲心を起こし、その衣服を己の所有とせんことをもくろみ、深夜白衣白帽を....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
想録は所有されており、広く読まれている。これらの図書は立派な戦史書である。一家の
主婦すら相当に軍事的知識を持っていることは私の実見せるところである。 (昭和十五....