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「主幹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主幹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
今度創刊になる雑誌「群衆」に送った。わずか七枚ばかりの小品だ。俺はこの「群衆」を主幹しているT氏に、たった一度会ったことがあるのだ。俺の小品が採用されたら、山野....
死までを語る」より 著者:直木三十五
寸、睨みつけたが、うまく行ってくれと、心の中では祈っていた。この時の読売婦人欄の主幹が、前記の前田晁氏、上司小剣氏も在社された頃である。 「青野も、保高もいるし....
善蔵を思う」より 著者:太宰治
ひそかに決意していた矢先であったからである。その二つには、れいの新聞社の本社に、主幹として勤めている河内という人に、私が五年まえの病気の時、少し御心配をお掛けし....
微妙な人間的交錯」より 著者:宮本百合子
ある雑誌の或る会合が催された。その社としては懐古的な意味をもった催しであったが、主幹に当る人はそのテーブル・スピーチで今日社が何十人かの人々を養って行くことが出....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
うだしぬけの警報では、ちょっと時間がかかりますが、いかが?」 「ただちに、電源の主幹を切って、消灯だ!」 船長は電文を見終って、はっきり命令を出した。 「えっ....
地球要塞」より 著者:海野十三
《でんけん》に手をふれる勇気が、一時に消失するのを覚える。 でも、私は、ついに主幹スイッチを入れた。パイロットランプが青から赤に変り、そして真空管に火が点いた....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
ることは、よくわかった。 「さあ、おしえるから、よくおぼえるのだ、いいかね。この主幹スイッチをおすと、電波が出て、エフ氏の身体の中にある受信機に感じるのだ」 「....
北国の人」より 著者:水野葉舟
ほどだ。 私は、新聞社の口が定らないので、しばらくのうちと思って、学校の先生が主幹している、或る経済雑誌の外国新聞の翻訳を受持つことになったが(私は早稲田の経....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
。そうしてそれを拡めるため、伝習所というを、松山に置かれて、私は学区取締からその主幹を兼務して、この伝習の事にも当った。そこで松山人は勿論県内の大洲、宇和島、今....
田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
坊ちゃん育ちも、彼の覇気《はき》は、かなり自由に伸びて、雑誌『都《みやこ》の花』主幹として、日本橋区本町の金港堂《きんこうどう》書店から十分な月給をとっていたう....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
いとも断言は出来ない。 上の南天巨幹はその根元から七本に分かれ、その中の最大の主幹は株元から曲尺《かねじゃく》二尺一寸五分ばかりの辺に最下の一枝があり、根元か....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
ら、この句がいい、この句が力があるというような事を説明した。 今『英語青年』を主幹している喜安君はこの事を覚えているや否や。 四 余が文学上の書籍に....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
ばいかに期日が後れても差支なけれど、既に俳句雑誌などと天下を相手に呼号する以上は主幹たる人は一日も発行期日を誤らざる事肝要かと存候。それも一日や二日ならとにかく....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ジクラブ(当市紳士の共楽団)より、臨時名誉会員となすの通牒を得。夜に入りて、その主幹たるシャウ氏来訪あり。 十一日、雨のち晴れ。メルボルン大学に至り、生物学教....
私本太平記」より 著者:吉川英治
右馬介ひとりの胸で、将来を計り、現在を見まわしていた。そして、時節の来るまでは、主幹の高氏の根を守って、そのたくましい伸びを待つこそ、自分の任としていたのだった....