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「主税〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主税の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
る。 見知越 五 続いてドンドン粗略に下りたのは、名を主税という、当家、早瀬の主人で、直ぐに玄関に声が聞える。 「失礼、河野さんに……....
死生」より 著者:幸徳秋水
に感じて屠腹した、其満足・幸福の点に於ては、七十余歳の吉田忠左衛門も十六歳の大石主税も同じであった、其死の社会的価値も亦た寿夭の如何に関する所はないのである。 ....
寺坂吉右衛門の逃亡」より 著者:直木三十五
の前であった。槍の尖を、きらきらさせて、黒い影の人々は、二手に別れた。 「父上」主税が、こういうと、内蔵之助は、頷《うなず》いただけで、すぐ、側の者に、指で、何....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
して雪に斃れる。それと間髪を容れず後から廻った岡田弥市の拝み討。島田虎之助は加藤主税を斬ったる刀を其の儘身を沈めて斜横に後ろへ引いて颯《さっ》と払う理屈も議論も....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
あった岡田弥市というのは小野派一刀流で、そのころ有数の剣客です。いまひとり加藤|主税《ちから》というは溝口《みぞぐち》派で、有名な道場荒し、江戸中に響いていた達....
口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
のすけ》である。 かれの甥、垣見左内と変称して、そばでにこにこしている少年は、主税《ちから》だ。ゆうべこの宿の風呂場で近づきになったというカムフラアジで、いま....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
ち随意に仮色を使って帰る。 ※|廓へ近き畦道も、右か左か白妙に、 この間に早瀬|主税、お蔦とともに仮色使と行逢いつつ、登場。 ※|往来のなきを幸に、人目を忍び彳....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
屠腹した。その満足・幸福の点においては、七十余歳の吉田忠左衛門も、十六歳の大石|主税も、同じであった。その死の社会的価値もまた、寿夭(長命と短命)の如何に関する....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、茨木司、岡田克己、中村三弥、湯川十郎、木幡勝之助、松本俊蔵、高野長右衛門、松本主税といったところで、これがどうかして脱退したいと、ひそかにその機を狙《ねら》っ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
年半バカリニ四五十両カケタ、本所デモ大勢弟子ガ出来テ、シマイニハ弥勒寺ノ前ノ小倉主税ト云ウ仁ノ屋敷ヘ住ンデイタ、日々、病人、迷人、ソノホカ加持祈祷ヲシ、御番入リ....
中里介山の『大菩薩峠』」より 著者:三田村鳶魚
青眼という言葉の意味を、知らないのであろうか。 それから島田虎之助に向った加藤主税、この両人が斬り合うところに、「鍔競合の形となりました」と書いてある。へぼく....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
る小坂オトメというお婆さんがはるかに一心不乱に看病するであろう。 オトメは小坂主税という人のところへおヨメにいったが、主税はノンダクレで、給金も親の遺産ものみ....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
「縹緻も佳いが芸も旨いわい」と口の中で呟いた。 田安中納言家の近習役の、山岸主税という武士であった。 色白の細面、秀でた眉、高い鼻、いつも微笑しているよう....
江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
蝦蟇や朝顔屋敷など 麻布の蝦蟇池(港区元麻布二丁目一〇番)、この池は山崎|主税之助という旗本の屋敷の中にありましたが、ある夏の夕暮でした。ここへ来客があっ....
註文帳」より 著者:泉鏡花
学のためにやがて独逸に赴かんとする脇屋欽之助は、叔母に今は世になき陸軍少将|松島主税の令夫人を持って、ここに擲って差支えのない金員あり。もって、余りに頼効なき虚....