久堅[語句情報] » 久堅

「久堅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

久堅の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
ない。日記さえあれば大丈夫早く帰って読まなくってはならない。それではと挨拶をして久堅町《ひさかたまち》の往来《おうらい》へ出る。 伝通院《でんずういん》の裏を....
蒲団」より 著者:田山花袋
感情を動かした。肴屋、酒屋、雑貨店、その向うに寺の門やら裏店の長屋やらが連って、久堅町の低い地には数多の工場の煙筒が黒い煙を漲らしていた。 その数多い工場の一....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
んは今|赤坂氷川町の姉壻|清水夏雲さんの許にいる。三十九年には脩が入京して小石川久堅町博文館印刷所の校正係になった。根本羽嶽が十月三日に八十五歳で歿した。四十年....
田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
にする。と二行にならべて書いてある美妙の落書したものだった。 間もなく、小石川久堅町《こいしかわひさかたまち》に越すと、美妙が浅草公園の女を騙《だま》したとい....
曙覧の歌」より 著者:正岡子規
物語を聞《きか》まほしくおもふを、けふは此《この》頃にはめづらしく日影あたたかに久堅《ひさかた》の空晴渡りてのどかなれば、山川野辺のけしきこよなかるべしと巳《み....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
十九日(ハガキ) 昨日は失敬。その節御話し致候『ホトトギス』の寄贈所は小石川区久堅町七十四番地五十二号菅虎雄方に候間宜敷様御取計願上候。以上。 七月十九....
式部小路」より 著者:泉鏡花
とても出られないもんだからね、その晩も、日が暮れてから出たんでね、直ぐ上へ出りゃ久堅の通りだし、家の数も多いけれど、一寸のばしに下へ下りて、田圃とお薬園の、何に....
伝通院」より 著者:永井荷風
けた柿色の包みを抱えて出て来た稽古通いの娘の姿を今は何処《いずこ》に求めようか。久堅町《ひさかたまち》から編笠《あみがさ》を冠《かぶ》って出て来る鳥追《とりおい....
日和下駄」より 著者:永井荷風
|入国《にゅうごく》以前からの古木だといい伝えられているものも少くはない。小石川久堅町《こいしかわひさかたまち》なる光円寺《こうえんじ》の大銀杏《おおいちょう》....