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乗る
「乗る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乗るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
けた花嫁《はなよめ》が一人、何人かの人々と一しょに格子戸を出、静かに前の人力車に
乗る。人力車は三台とも人を乗せると、花嫁を先に走って行く。そのあとから少年の後ろ....
「春」より 著者:芥川竜之介
。あるいはむしろ積極的に憎んでいたとも云われるほどだった。一度なども辰子は電車に
乗ると、篤介の隣りに坐ることになった。それだけでも彼女には愉快《ゆかい》ではなか....
「冬」より 著者:芥川竜之介
僕はごみごみした町の中をやっと四谷見附《よつやみつけ》の停留所へ出、満員の電車に
乗ることにした。「会わずにひとりいる時には」と言った、妙に力のない老人の言葉は未....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ぐち》のような胃弱は乗らないが好《い》い。」
「子供じゃあるまいし。木馬になんぞ
乗るやつがあるもんか?」
野口という大学教授は、青黒い松花《スンホア》を頬張っ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
せんでしたが、あの名高い帥民部卿《そちのみんぶきょう》以来、三舟《さんしゅう》に
乗るものは、若殿様|御一人《おひとり》であろうなどと、噂のあったほどでございます....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
予定なのです。
編輯者 (驚いたように)今日ですか?
小説家 ええ、五時の急行に
乗る筈なのです。
編輯者 するともう出発前には、半時間しかないじゃありませんか?....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
なくさ》から三月の二十何日かまで、一度も遇ったと云う記憶はない。午前もお嬢さんの
乗る汽車は保吉には縁のない上り列車である。
お嬢さんは十六か十七であろう。いつ....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
っているんですからね。」
「僕の方じゃいけないですか? 毎日学校へ通うのに汽車へ
乗るのさえかまわなければ。」
「あなたの方じゃ少し遠すぎるんです。あの辺は借家も....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
を蹴るくらいの変り芸もするか知れず、それとても湯浅少佐《ゆあさしょうさ》あたりが
乗るのでなければ、果して馬自身でやり了《おお》せるかどうか、疑問に思われます」と....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
日暮に近い頃だった。僕はいつも二等に乗っていた。が、何かの都合上、その時は三等に
乗ることにした。 汽車の中は可也こみ合っていた。しかも僕の前後にいるのは大磯か....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
を一本拾い上げると、口の中に咒文を唱えながら、杜子春と一しょにその竹へ、馬にでも
乗るように跨りました。すると不思議ではありませんか。竹杖は忽ち竜のように、勢よく....
「トロッコ」より 著者:芥川竜之介
り移ると同時に、蜜柑畑の※を煽りながら、ひた辷りに線路を走り出した。「押すよりも
乗る方がずっと好い」――良平は羽織に風を孕ませながら、当り前の事を考えた。「行き....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
な面目を具えている。僕も実際初対面の時には、突兀たる氏の風采の中に、未醒山人と名
乗るよりも、寧ろ未醒蛮民と号しそうな辺方|瘴煙の気を感じたものである。が、その後....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
らもなお幾度か目さむる度に探りたり。 翌朝騒がしくまた慌ただしく催されて馬車に
乗る。乗ればなかなか馬車は出ず。やがて九時にもならんとする頃一鞭あてて走り出せし....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ければ御すことはできなかった。じっさい、ブロムは、悪いことばかりする駻馬に好んで
乗るので評判が高かった。騎手がいつでも首の骨を折る心配をしなければならないような....