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乗組
「乗組〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乗組の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
夫は欧洲《おうしゅう》戦役中、地中海《ちちゅうかい》方面へ派遣された「A――」の
乗組将校だった。あいつはその留守《るす》の間《あいだ》、僕の所へ来ていたのだが、....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
段目にも留まらなかった。
尾張《おわり》の停車場《ステイション》で他《ほか》の
乗組員は言合《いいあわ》せたように、残らず下りたので、函《はこ》の中にはただ上人....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
と車掌も大事件の肩を掴まえているから、息|急いて、四五人押込もうとする待合わせの
乗組を制しながら、後退りに身を反らせて、曲者を釣身に出ると、両手を突張って礼之進....
「海異記」より 著者:泉鏡花
しまった! 姉さん、何も秘すというわけじゃねえだよ。 こんの兄哥もそういうし、
乗組んだ理右衛門|徒えも、姉さんには内証にしておけ、話すと恐怖がるッていうからよ....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
は、翌朝の新聞紙に『大演習の犠牲。青軍の戦闘機二機、空中衝突して太平洋上に墜つ。
乗組の竹花、熊内両中尉の死体も機影も共に発見せられず。原因は密雲のためか……』な....
「海底大陸」より 著者:海野十三
だったのに、船影さえ見なかったというのだ。 メリー号のゆくえは如何? いまごろ
乗組員たちは何をしているのであろうか、サケ料理をたべそこなった三千夫少年はどうな....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
感動をあたえた。 帆村荘六と、甥の三根夫少年は、テッド隊長の乗っている一号艇に
乗組んだ。 各艇とも、乗員は三十名であった。 遭難をつたえられるサミユル博士....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
なって気がついた。やはり本職の宇宙旅行案内人をやとっていっしょにこのカモシカ号に
乗組んでもらうのがよかった。二少年のたのみの綱は、ある雑誌の増刊で、「月世界探検....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
、互いに手を取り合って、意味深長な目付をしたことであった。 「僕の惨敗だ。本艇に
乗組んでいる者の中で、今度の宇宙旅行について一等何も知らない者は僕だということが....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
一同の顔はぱっと輝く。 「彗星一号艇には、望月大尉と児玉班員と、川上少年電信兵が
乗組む。二号艇には山岸中尉と、帆村班員と、山岸少年電信兵とが
乗組む。目的はもちろ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
椅子にどっかと腰を下した。 二人は同期の候補生だった。そして今も同じ練習艦明石
乗組だ。 もっとも兵科は違っていて、背高のっぽの川上大尉は機関科に属しており、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
もつかぬ、卑しげな慳のある女親まじりに、七八人の附添とともに、深谷駅から同じ室に
乗組んで、御寮はちょうど私たちの真向うの席に就いた。まさに嫁がんとする娘の、嬉し....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
数年の後、いずこにも籍を置かぬ一|艘の冒険船が、滝太郎を乗せて、拓お兼|等が
乗組んで、大洋の波に浮んだ時は、必ずこの黒百合をもって船に号けるのであろう。 明治三十二(一八九九)年六~八月....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
らえたものだ。あれはおもしろい見物だった。そとの掘割には船が氷にとじられていた。
乗組はみんなどこかへいっていて、からすが一羽のこってかあかあないていた。やがて春....
「多神教」より 著者:泉鏡花
料。また、天を飛びます、その御矢の光りをもって、沖に漂いました大船の難破一|艘、
乗組んだ二百あまりが、方角を認め、救われまして、南無大権現、媛神様と、船の上に黒....