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乗組み
「乗組み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乗組みの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
書の中の予言者)を乗せた船のように、ゆれて傾いた。しかも、罪ある人ばかりでなく、
乗組みの大勢をも併せて海のなかへ投げ落してしまった。彼は悪魚の腹にも葬られずに、....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
港から三陸の海に出て、彼らの上陸地たる荻の浜までおよそ二百六十英里。そう運用方の
乗組み士官に聞かされた。尻矢《しりや》の岬で不動白色の六角燈をみとめた彼らは、も....
「ラ氏の笛」より 著者:松永延造
てか、「悪魔退治」という印度の脚本の事を語り出した。(この脚本は過日マセドニヤ丸
乗組みの印度人達によって、実演された相である。)それから彼れは引き続いて、 「エ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
まけないといっていた。そして、それを証明するために、自分も機関長として、新月号に
乗組み、この探検に加わることとなった。 それでは、新月号の艇長は、いったい誰で....
「火薬船」より 著者:海野十三
逐艦松風の臨検隊員をむかえて、ああ自分も志願して、天晴れ水兵さんになって、軍艦に
乗組み、正規の御奉公したいと、急にそういう気にかわったのである。すると、中国船平....
「電車の見えない電車通り」より 著者:宮本百合子
浦と書いた紙がはりつけられている。きのうまで、この車には大浦何とかいう婦人車掌が
乗組み、たとえばさっきのような角へ来た時は敏捷な動作で手を出しながら「左オーライ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に田山白雲が、ぜひとも自分の妻子を伴って参加を申入れている。その他、夫婦共稼ぎで
乗組みたいというものが、この地で自分が養成した工人のうちに若干ある、そのうちから....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
七 これほどの勇者が、今までどこに隠れていたか、駒井も気がつかなかったが、
乗組みの者、誰も気がついていなかったようです。 不意に飛び出したこの六尺豊かの....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
面深く沈んで行った。 鱶釣りの発動機船は、激浪のために、よく転覆した。そして、
乗組みの漁夫たちは、激浪に呑まれ、鱶の餌食となり、そのまま行方知れずになり、また....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
日午後六時五十五分千葉発本千葉駅行単行機関車に、機関手中村辰次郎、火夫庄司彦太夫
乗組み、県立女子師範学校側を進行中、年若き女飛び込み跳飛ばされ重傷を負ひしより、....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
しをするようになればもう最後なので、あとは船の沈むのを待つばかりである。十一人の
乗組みは、思い思いに髷《もとどり》を切って海に捨て、水死したあとでも、一船《いっ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
暮六ツどころではない。この朝、しかも、鰹船が行きあうちょっと以前まで、二十三人の
乗組みがひとり残らずこの船にいたという証拠が、はっきりと残っている。 外海船《....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
、真実を語るに充分な証拠だ。初めて真剣な恐怖が人々の上に来た。 右舷の甲板に、
乗組みの交響楽団員が集まって、あの、タイタニックの難船で一層有名になった讃美歌の....