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九州
「九州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
九州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
……あたしの生活の退屈《たいくつ》さ加減はお話にも何にもならないくらいよ。何しろ
九州の片田舎《かたいなか》でしょう。芝居はなし、展覧会はなし、(あなたは春陽会《....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
ば十分である。
この覚え書によると、「さまよえる猶太人」は、平戸《ひらど》から
九州の本土へ渡る船の中で、フランシス・ザヴィエルと邂逅《かいこう》した。その時、....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
場合がないではなかったが、内部には恐ろしい熱情をもった男であった。この点は純粋の
九州人に独得な所である。一時にある事に自分の注意を集中した場合に、ほとんど寝食を....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ないでしまいます。もっとも東洋とだけで、支那だか、朝鮮だか、それとも、北海道か、
九州か、どこで観ようと云うのだか、それを聞き懸た処へ、貴女が食堂へ入っておいでな....
「春昼」より 著者:泉鏡花
妙なもので、かえって遠国の衆の、参詣が多うございます。近くは上総下総、遠い処は
九州|西国あたりから、聞伝えて巡礼なさるのがあります処、この方たちが、当地へござ....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
時には登志子は何とはなしになつかしい家の門に車から降りた時のような気がした。もう
九州だという感じがほんとになつかしみのあるうれしい感じだった。それが今はどうだろ....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
出す玩具であって、土地で御鷹というのは素朴な木彫で鶯に似た形の鳥であるが、これも
九州|太宰府の鷽鳥や前記の鶉車の系統に属するものである。 鷹山上杉治憲公が日向....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
もはやそれを知るところでは雇い手がなかったのであった。幼い時から村を出て樺太から
九州の端までほっつき歩いた「風来坊」――村人の表現――で彼はあったのだ。 「知ら....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
こうである。 生活に追い立てられて旅に出た次兵衛が、纔に温まった懐をおさえて、
九州の青年の多くが、その青雲を志し成功を夢みて、奔流する水道を、白波たつ波頭を蹴....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
かわり、羽団扇の方も怪しくなったの。でも、お話がお話だから、つい聞いたんですわ。
九州の河童の九千坊とかではありませんけれど、この土地には、――御覧なさい、お城の....
「妖怪学」より 著者:井上円了
理由を説明するものなり。しかして、偶然の暗合とは、東京にありて起こりたる事実と、
九州あるいは北海道にありて起こりたる事実と暗合し、数十年前に想定したる予言の、今....
「迷信解」より 著者:井上円了
「雲州にて人狐のことを、あるいは山ミサキ、藪イタチまたは小イタチと呼ぶものあり。
九州には河太郎というものあり。四国には猿神というものあり。備前には犬神というもの....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
昨秋のことなり。その後次第に波及して、埼玉、群馬、信濃地方に入る。これと同時に、
九州地方に流行するの報を得たり。かくして今年に至り、奥州に入るの報道あり。余がさ....
「西航日録」より 著者:井上円了
リュッセルは小パリと称し、市街の風致すべてパリに類す。ベルギーはその国の面積わが
九州より小なるも、金力にいたりては日本の二倍ありという。されば、その首府たるブリ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
たく間に見送る。さらにデッキの高い所にのぼって一望すれば、夕暮れの雲はたちまちに
九州の山々をとじこめてしまった。) 夜暗くして波光りあり。 八日、雨。暁窓四....