乱入[語句情報] » 乱入

「乱入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乱入の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
「どうぞこちらへ、」 と廊下で別れて、一人が折曲って二階へ上る後から、どしどし乱入。とある六畳へのめずり込むと、蒲団も待たず、半股引の薄汚れたので大胡坐。 「....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ねじり鉢巻で山を降りて来て三井寺を焼打ちにし、遂には山王様のお神輿をかついで都に乱入するまでになりました。説教すべき坊さんが拳骨を振るう時代になって来たのであり....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
アバタ男、猿飛佐助とは俺のことだ。鈴鹿峠の山賊共! いざ尋常に……」の如き恰好で乱入して行った。 嘘八百と出鱈目仙人で狐狸固めた信州|新手村はおろか信州一円に....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
へ襲って来て、民家の財産や女たちを掠奪した。 その挙げ句に、かれらは或る寺へも乱入して財宝を掠め取ろうとした。この寺ではかねて供養に用いる諸道具を別室に蔵めて....
少年探偵長」より 著者:海野十三
いる。 と、そのとき、万国堂のドアが破れた。バラバラと表と裏から、警部の一行が乱入する。おそらく少年探偵団の同志たちも、いっしょになってとびこんだことだろう。....
嫉みの話」より 著者:折口信夫
人ができたとき、その家へ、元からの妻が自分の身内をかたろうて攻めかけて行き、家へ乱入し、その家の道具をめちゃめちゃにしてくる。これは、別に相手を傷つけるためでは....
犬神娘」より 著者:国枝史郎
の仆れる音、捕吏たちの叫ぶ詈り声などで、その捕吏たちが庵室へ駈け上がり、奥の方へ乱入して行く姿なども、影のように見えました。わたしは夢中で走って行きました。 ....
赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
卜翁は訊く。 「仰せの通りにござります。はなはだ失礼とは存じましたが、お庭内まで乱入致し、離れ座敷の出入口まで人を配りましてござります」 「や、それこそお手柄で....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
大問題について、処女の如く書き出していると、雲をつくような大男の酔漢がこの部屋に乱入して、実はいま闇の女に追われて進退|谷まっているんだ、あの女はばかなやつだよ....
キド効果」より 著者:海野十三
果然、列車が興安駅に著くか著かない裡に、早くも警備軍の一隊がドヤドヤと車内に乱入すると、矢庭に全員の自由を拘束してしまった。 興安嶺トンネル殺人事件! ....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
流も、まだ居ることなれば、たとえ山科坊建立あるとも、いつ如何なる折を見付けて再び乱入なさんも知れず。その理由言うて聞かして親鸞影像を、なお暫らく三井寺方へ預り置....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
めでもあり、また相当の功名手柄を望む野心も山々でありながら、敵がいよいよこの都へ乱入して来るとあれば格別、遠い北国で一度や二度の勝敗はあまりに彼の神経を刺戟しな....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
たのだ」 「あれはね、僕と市庁舎の裏で立話しをしていたのだ。その間に松島の一派が乱入したものだから、菊子はすぐ君の所へ逃げて来たのだ」 「労働団体はどんな態度を....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
はその夜早稲田大学裏にあった農民運動社に泊まったが、夜中の一時すぎ、窓や台所から乱入した二十五、六名の兵隊によってゆり起された。そして銃剣で、抵抗すれば撃つとお....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
の問題を惹起した。宝永年間房州で歌舞伎芝居興行の節、弾左衛門手下のものが、舞台に乱入して役者を脅迫した。弾左衛門の方では、芝居者はやはりエタ支配の下にいるとの見....