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「乱心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乱心の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
はるなが》は三右衛門《さんえもん》へ、ふだんから特に目をかけている。嘗《かつて》乱心者《らんしんもの》を取り抑えた際に、三右衛門ほか一人《ひとり》の侍《さむらい....
忠義」より 著者:芥川竜之介
う存じているが、思うて見い。修理は一門衆はもとより、家来《けらい》にも見離された乱心者じゃ。」 そう云いながら、彼の声は、次第に感動のふるえを帯びて来た。見れ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
な変死を遂げたのである。それが最初から数えると四人で、しかも最後の男は十九の年に乱心して、自分の家の物置で首をくくって死んだ。こういう不思議な廻りあわせがお此を....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、それに甘えてもう一つのお願いは、どうかこれを表向きにしないで、和吉は飽くまでも乱心ということにして……」 「よろしゅうございます。親御さんや御親類の身になった....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
判ります。こんな人間が江戸城の玄関へ来て、天下を渡せなぞという以上、誰が考えても乱心者としか思われません。この時代でも、相手が気違いとなれば役人たちの扱いも違い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
としたので、その祟りで女は執り殺された。平太郎にも狐が乗り憑《うつ》って、あんな乱心の体たらくになったのであると、顔をしかめてささやくものが多かった。 乱心し....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と逃げるように国許へ引きあげた。勿論この屋敷でも奥方を領地へ送ることになったが、乱心同様の奥方が道中に狂い出したらばどうするか、国許へ帰っても今のありさまであっ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
作は持っていて、身上はなかなかいいという評判です。その伊勢屋の息子が此の頃すこし乱心したようになって……。息子は久次郎といって、ことし二十歳になるんですが、俳優....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
検視の役人らもそう鑑定した。立ち会いの医者の意見も同様で、おそらくお節が突然に乱心して、夫を殺し、自分も自滅したのであろうというのであった。その日の朝から彼女....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、半七は気の毒そうに云った。 「そこで、御検視はどういうことで済みました」 「乱心と申すことで……。人に殺されたというわけでも無し、自分で首を縊ったのでござい....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
神原君の祖先茂左衛門|基治も主人秀秋にしたがって中国に移ったが、やがてその主人は乱心して早死にをする、家はつぶされるという始末に、茂左衛門は二度の主取りを嫌って....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
。彼は自分の支配頭にあてた一通の書置をしたためているのであった。黙って自滅しては乱心者と見られるのも口惜しいので、彼は自分の死ぬべき仔細を詳しく書いた。 書い....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
と云うは徳川家康の第二子|結城宰相|秀康。その七十五万石の相続者|三河守忠直は、乱心と有って豊後に遷され、配所に於て悲惨なる死を遂げた。一子|仙千代、二十五万石....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
を気違いと決めてしまう気にはなれなかった。仮りに気違いであるとしても、彼は普通の乱心狂気でない、おそらく何かの宗教を盲目的に信仰して、その強い信仰から他目には物....
活人形」より 著者:泉鏡花
紅。 暗号一発捕吏を整え、倉瀬泰助|疾駆して雪の下に到り見れば、老婆録は得三が乱心の手に屠られて、血に染みて死しいたり。更に進んで二階に上れば、得三は自殺して....