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「乱波〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乱波の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪の宿り」より 著者:神西清
持にもなれなくなります。今までは只おぞましい怖しいとのみ思っておりました足軽衆の乱波も、土一揆衆の乱妨も檀林巨刹の炎上も、おのずと別の眼で眺めるようになって参り....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の野洲川に大きな勢力を持っているばかりでなく、また兵法の達人であるばかりでなく、乱波(忍者)の上手で、この男が殺そうと狙けねらった人間で天寿を全うしている者はか....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
たものではない。いつどんな梟雄が立って、どんな野心を奮い起さない限りもないのだ。乱波者(おんみつ)はどこの城下へも入りこんで、枕を高くして寝ている国をさがしてい....
三国志」より 著者:吉川英治
漢中を発し、間道をとって、世上の耳目も気づかぬうちに、陳倉城の搦手に迫り、夜中、乱波を放って、城内に火をかけ、混乱に乗じて、雪崩れ入ったものだった。 だから味....
私本太平記」より 著者:吉川英治
にしてさえ、敵はあった。あわよくば、その領を蚕食すべく、つねに積極的な他の土豪の乱波(第五列)が、純朴な農民をそそのかして、すぐ攪乱を計るものらしい。 楠木家....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の裏道をふさいでいる関東勢の陣を奇襲しては、たちまち雲霧のように消え去ッてしまう乱波(第五列)的な土軍の出没が近ごろになっていちじるしい。 おそらく、大塔ノ宮....
私本太平記」より 著者:吉川英治
く、地理にくらい東軍は、大混乱におちいった。このごろの合戦によく使われる新手な“乱波の声”がここでもさかんに用いられて――「大塔ノ宮が叡山を下りた」、「洛中にも....
私本太平記」より 著者:吉川英治
列に馴れている者は、越後新田党の羽川一族や烏山一族にもある。 義貞は、それらの乱波隊にも、むねをふくめて、ぞくぞく、敵の潰乱状態のうちへ味方の第五列を送りこん....
私本太平記」より 著者:吉川英治
った。――いや義貞をして、もっとてこずらせたのは、ややもすれば、後方を突いて来る乱波(ゲリラ)であった。 尊氏は、さきに。 あらかじめ、今日あることを察して....
私本太平記」より 著者:吉川英治
落の三方四方から火を放った者があったからだ。これはすでに夜明け前から潜入していた乱波(しのび)の仕事であったらしい。この古街道を敵が須磨から迂回してくるものと想....
私本太平記」より 著者:吉川英治
う、洛中諸所に、えたいの知れぬ火災がひんぴんと起っていたのは、あらましそれによる乱波の仕事だったのだ。 「機は熟す」 と、そこで彼は積極戦略へと移行しだした。....