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「乱賊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乱賊の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
断橋奇聞」より 著者:田中貢太郎
ったが、辞することもできないので、夫人を伴れて京師へ向ったところで、張士誠という乱賊が蘇州に拠って劫掠をはじめていた。それがために途が塞がって進むことができなか....
十二支考」より 著者:南方熊楠
で弥勒仏の身長は三十二丈だ(『仏祖統記』三十)、また昔弥勒と僭号《せんごう》した乱賊あったと記憶のまま書き置いたが、確かに見出した例を挙げると高麗王辛※八年五月....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ては、やむを得ざる生の衝動かも知れないが、料理王国の上からいえば、許すべからざる乱賊であります。 革命は飢えから起ることもあるが、飢えが必ず革命を起すとは限ら....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ものは皆、もともと、同じ物なのだ。けれど、名利や慾望に眼がくらんで、逆徒となり、乱賊となるもある。――それも憎まず、仏が即心即仏をすすめ、菩提の眼をひらけよかし....
三国志」より 著者:吉川英治
。 母がある。――自分には自分を頼みに生きているただ一人の母がある。 黄巾の乱賊はこの地方にだけいるわけではない。蝗のように天下いたるところに群をなして跳梁....
三国志」より 著者:吉川英治
一群を率いてどっと馳けおり、 「曹操を生擒れ」 「曹操を逃がすな」 「曹操こそ、乱賊の主魁ぞ」 と、口々に呼ばわって、伏兵の大軍すべて、彼ひとりを目標に渦まい....
三国志」より 著者:吉川英治
、仁を布き、四百余年の基を建てられしも、末世現代にいたり、中央は逆臣の府、地方は乱賊の巣と化し、紊れに紊れ、百姓の塗炭は連年|歇まざる状態にある。時に、わが君劉....
三国志」より 著者:吉川英治
めに、憤慨にたえないのです」 「おや。どうしてだえ?」 「この歴城にありながら、乱賊馬超の蹂躙にまかせ、一州の士大夫ことごとく辱をうけている今日をよそに、何を安....
私本太平記」より 著者:吉川英治
た。 「心外な」 と、一ト言いって。 「……千種どの。これに黙っていては、佞臣乱賊の汚名を義貞が自認しているものになる。義貞も一文を駁して内覧に供えたい。その....
私本太平記」より 著者:吉川英治
かな、今のみかどとは、事々御理想も違うため、そしてまた、義貞輩の讒謗のため、朝敵乱賊などと、一たんの汚名はうけられました。しかしひそかには、持明院統の御一方から....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
物語に、清盛が極力悪く書かれたのも道理だし、その筆法で木曾義仲なども、ただ無知な乱賊にされすぎている。法住寺殿合戦の起こりも、ひとり被告義仲の悪逆に帰せられて、....