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乾かす
「乾かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乾かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
火で焙り乾かして、麦稈を枕大に束ねて筒切りにしたホテというもの一面に刺して天日に
乾かす。乾くと水飴と砂糖と醤油でカラカラに煮上げて、十匹ぐらいずつ食膳に供する。....
「○○獣」より 著者:海野十三
を見つけない敬二にはよく見えなかった。そこで三ちゃんは、水洗をいい加減にして急に
乾かすと、それを印画紙にやきつけた。すると肉眼で見ていると同じ光景が、写真の面に....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
んど絵具で塗りつぶされた時は、絵が仕上った時であります。 出来上った絵は、よく
乾かす事が必要です、乾くとその絵具のついてある面へ、その絵の調子によって、黒い紙....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
んど絵具で塗りつぶされた時は、絵が仕上った時であります。 出来上った絵は、よく
乾かす事が必要です。乾くとその絵具のついてある面へ、その絵の調子によって、黒い紙....
「香奠」より 著者:豊島与志雄
しました通り、馬鹿に沢山綿がはいってるものですから、ぐっしょり濡れてる膝から下を
乾かすのに、女中はいつも眉をひそめたのです。 「自分でも寒いでしょうにね。」と妻....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
もう一度詳しくやり直す必要を感じたのである。 地下室の中に作った天秤室の空気を
乾かすのに、毛布を使ったりしたところにレーリーの面目が現われている。二つのガラス....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
に変色しているんだ。そこで僕は考えたんだ。このスリッパは湿ったに違いない。そして
乾かす時に焦がされたんだ、とね。――ところがそのかがとのほうに、何か商店のマーク....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
あった。 勝成裕と立花直芳とのみ座敷へ通った。他の従者は庭で徒渉に濡れた衣類を
乾かすのであった。 座敷と云っても畳は敷いてなく、板張りの上に古風な円座が並べ....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
ない。且つ潮がそこるどころの沙汰ではない。昼過からがらりと晴上って、蛇の目の傘を
乾かすような月夜になったが、昨夜から今朝へかけて暴風雨があったので、大川は八|分....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
窟で、下塗、中塗、上塗と三度塗らなければ、ツヤのある綺麗な顔は出来ません。下塗を
乾かすために団扇で煽いだりしたものですが、今はそんな暢気な事をやっていられないか....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
る、これでどうやら宿れそうだ。やがて、雲霧も次第に薄らぐ、先ず安心、と濡た衣裳を
乾かす。 この大谷を、横尾の空沢または大沢「信濃、横尾の空沢、嘉門次」という。....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
老人は、直ちにまた徒渉して、白馬尻の小舎に着いた。ここで焚火をして、濡れた衣類を
乾かす。私はシャツを貸した。 一夜をここで明かして、翌日は朝から大変な雨であっ....
「城」より 著者:カフカフランツ
ガと妹のアマーリアとであった。Kは彼らをほとんど見なかった。家の者が、ストーブで
乾かすために、Kのぬれた上衣を脱がせた。Kはされるままにしていた。
これでは二....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
日程なりを降って来て荷物なり人なりを上げ終りますと、今言う通りまたその船を上げて
乾かすというごく便利なものです。私共は大分に同伴が沢山あったので余程大きな船へ乗....
「高野豆腐」より 著者:北大路魯山人
これにもよい悪いがずいぶんあるからご注意願いたい。悪いのは、凍らして
乾かす時の不出来に由来し、いざというときに固くてものにならないのや、やわらかすぎ....