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「予々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

予々の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
態度とは打って変った、いかにも如才《じょさい》ない調子で、 「御噂《おうわさ》は予々《かねがね》大井さんから、何かと承わって居りました。やはり御創作をなさいます....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
友の中に嘗つて倭寇の為に擒にされ、久しく日本に住んで居た者があった。その友人から予々日本の事情を聴いて居た惟敬は、身を立つる好機至れりとして、遊説の役を買って出....
真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
う事が好きでございまして、東洋独特の工芸品として、外国人に誇れるものを造りたいと予々苦心をいたして居りましたわけでございます。所が幸に、こう云う方面には非凡の腕....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
処昨日御家老より致しまして、火急のお呼出しで寅の門のお上屋敷へ罷出ましたが、私は予々兄より言付かって居りますから、是なる勘八に、其の方代ってお庭内を廻るが宜いと....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
致しますお方で」 修「ウン、成程伊香保で御懇命を蒙った……是は始めて御意得ます、予々此の者からお噂ばかり聞いて居りますが、此者は私の姪筋に当る者でござるが、不幸....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
夕景までには屹度来ます、それまでの間は何卒自害するの海へ飛込むのなどということは予々申す通り止まって、こりゃア私がお願いです、若し左もないと私が是まで尽した事は....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
蝉丸」の道行の一調謡の御所望を受けたが、相手の小鼓は名にし負う故大倉利三郎氏で、予々翁の技倆を御存じの藤堂伯も非常な興味をもって傾聴された。利三郎氏も内心翁を一....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
するとか何とかより先に、自分自身が民衆の一人であることをもっと自覚せねばならぬと予々考えている。日本に政治的な世論を産むような民衆がないという憤まんも、ここから....
南国太平記」より 著者:直木三十五
して御覧に入れます」 「抜かるな」 「み、深雪を、何うか――」 「うむ――綱手、予々《かねがね》申付けある通り、命も、操も、御家のためには捨てるのじゃぞ。又、こ....
監獄部屋」より 著者:羽志主水
負けては居ないが、力づくでは何ともならぬ。思想の宣伝で行《や》っ付けてやるのだと予々《かねがね》言って居て、随分自分も御説教を聞かされたものだ。夫でも虐待には熟....
日蔭の街」より 著者:松本泰
の条件の一つに、いつ何時でも老人に随行して旅行するという事があったのを思出した。予々《かねがね》世界を旅行するという事は私の大きな希望であった。 私にとってこ....
緑衣の女」より 著者:松本泰
ットがいた。彼は常々A嬢に取入ろうとして執拗に附纏《つきまと》っている。A老人は予々リケットの不良性を持っている事を知って、家には出入を禁じてあった。それにも拘....
浪漫趣味者として」より 著者:渡辺温
った。少からぬ親の遺産が預金してあるという噂であった。 初対面の時、私は自分も予々優美なロマンティストの生活を望んでいた旨を告げた。 『これは生え抜きのもので....