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事切れ
「事切れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
事切れの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
たことを悦んだ、だが博士はぐったりしている。気をうしなっているのか、それとも既に
事切れているのか。 「博士。ワーナー博士、しっかりして下さい」 水戸は、博士の....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
い秀子である、秀子、秀子、何が為に俯向いて居る、何が為に身動きもせぬ、若しや既に
事切れとなった後にはあらぬかと、余は其の所へ馳せ寄った、爾して秀子の手を取ったが....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
しい歯並には、ネバネバした褐色の液体が半ば乾いたように附着していた。 「すっかり
事切れている――どうやら中毒死のようだ。自殺か、他殺か。……」 流石に彼は狼狽....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
折角駆けつけて呉れた丘田医師だったけれど、重傷の金青年は、私が出掛けると間もなく
事切れたそうであった。 帆村の案内で、金の屍体のところまで行った医師は、叮嚀に....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
。青年は芝草の上に膝を折って、少年の脈搏を調べ、瞼を開いて瞳孔を見たが、もう全く
事切れていた。そして身体がグングン冷却してゆくのが分った。 兄は悲しげにハラハ....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
、今度は又警察署長「夫で分ッて居るじゃ無いか藻西太郎と云う者の名前の初めを書掛て
事切れと成たのだ、藻西太郎とは此老人の唯一人の甥だ、老人が余ほど寵愛して居たと云....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
かしねえ、君」 帆村は吸殻を灰皿の底にすりつける。 「たとえ旗田氏が心臓麻痺で
事切れた後とはいえ、ピストルは旗田氏に向けて発射されたんだからねえ。引金を引いた....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
つことのほか、動きが取れそうもありません。ひょっとすると、舌でも噛《か》み切って
事切れているのではないかとも疑われるが、そうでない証拠には、どろりとあいた眼が時....
「十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
いたところ、四月一日夕刻から急に容態あしく、二日の午前十時半、夫人に守られながら
事切れてしまった。日暮にかけつけた私は、夫人に対して一言の言葉も出なかった。死顔....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
し岡本があの時握り飯を持つて駈けつけて来なかつたら、この旅の男は、或は、あのまゝ
事切れていたかも知れぬ。それでも、警官としての自分の責任は、ともかく果したと言え....
「暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
檀那さんを撃って、それから自分も撃ったのだそうですがね。それで檀那さんの方はもう
事切れてしまい、夫人の方は虫の息ですって、――どうも全く、あたら名門の末を本当に....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
虚空をつかんであおのけに倒れている。……鼻に手をやって見ると、はや、もうまったく
事切れ。 顎十郎は、うしろに引きそって来たひょろ松に、 「おい、土扉をしめて錠....
「予審調書」より 著者:平林初之輔
から、急いで抱き起そうとすると、身体はもう氷のように冷たくかたくなって、まったく
事切れていたということです。そこで御子息は、とりのぼせてしまって、前後のわきまえ....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
き上げてみると、水を多量に呑んだか、なにしろ寒中のことだから耐らない。女はすでに
事切れていた。 近辺の者だから、皆一眼見て水死人の身許は知れた。材木町の煎餅屋....