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事業家
「事業家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
事業家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
期の法学士で、これが会社にも関係すれば、銀行にも手を出していると云う、まあ仲々の
事業家なのです。そんな関係上、私も一二度稲見のために、ある便宜を計ってやった事が....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
てっきり乗竹侯爵のことにちがいない」 章三は偶然というものを信じていた。自分の
事業家としての才能や、頭脳回転の速度や、闘志は無論信じていたが、それ以上に偶然を....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
労力を使ってこれを事業に変じ、事業を遺して逝くことができる。金を得る力のない人で
事業家はたくさんあります。金持ちと
事業家は二つ別物のように見える。商売する人と金....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
に於て delicacy の尊さを多く認めないで、乱雑な成行きに委せやすい。所謂
事業家とか、政治家とか、煽動家とかいうような典型の人には、かかる傾向が極めて多く....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
存上、どうでも歌と小説を作らねばならなく思うてやっているのだ。政治家にもなれず、
事業家にもなれず、学者にもなれないとすれば、やや自分の天性に適した文芸にでも生き....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
子もなかった。講演ですっかり声の灰汁が脱けている。その上、この学者出の有名な社会
事業家は、人格の丸味を一番声調で人に聞き取らせた。老紳士は世間的には逸作の方に馴....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
二十五年という歳月は一世紀の四分の一である。決して短かいとは云われぬ。此の間に何十人何百人の
事業家、致富家、名士、学者が起ったり仆れたりしたか解らぬ。二十五年前には大外交家....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
とおなじ運命におちいったことであろう。じつにあぶないところであった。 社会
事業家ガスコ氏 艇内捜査と時限爆薬のかたづけがすんだあとで、艇長テッド博士は、....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
けた。それは又僕の持っている硯の銘にも違いなかった。この硯を僕に贈ったのは或若い
事業家だった。彼はいろいろの事業に失敗した揚句、とうとう去年の暮に破産してしまっ....
「鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
笑むのであった。 それはそうと池沼を養成した音楽家エロシンコ君はたしかに一つの
事業家であった。彼は本来みずから働いてみずから食うことを主張した。常に女は牧畜を....
「思い」より 著者:伊丹万作
では、五万円でできる写真に、わざわざ二十万円かけるというようなむだな算術は、映画
事業家の間には存在しなかつたように思う。 一率に、どの作品もプリント五十本とい....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
事業を発展させるためには、実に懸命の努力を試みた。かれは芸術家ではない、純然たる
事業家であった。こういう人物の習いとして、苦しい懸け引きの必要上、大仰な駄法螺を....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
なかったろう。 二葉亭は失敗の英雄であった。小説家としては未成の巨人であった。
事業家としてドレほどの手腕があったかは疑問であるが、事を侶にした人の憶出を綜合し....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
は気性の派手な、負けず嫌いな、その癖|締め括りのない、学者の妻というよりは、まあ
事業家の妻にした方が適任と思われる性質の女でした。私の家には私の外に、弟妹四人あ....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
夫人の名は余りにも有名である。非常な美人で、社交界の花形であるばかりでなく、社会
事業家としても相当の手腕を有っているので、××次官の夫伯爵よりも、反って彼女の方....