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「事跡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

事跡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
連環記」より 著者:幸田露伴
もよい、寂心は晏然として死んだのである。勿論俗界の仕事師ではなかったから、大した事跡は遺さなかった。文筆の業も、在官の時、永観元年の改元の詔、同二年、封事を上ら....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
がんりきは、骨無し同様な、老爺の腰の抜けっぷりに愛想をつかし、こんな度胸で、火事跡荒しに来るなんて、全くふざけた老爺だと思って、蹴飛ばしてやりたくなったのを、....
丹下左膳」より 著者:林不忘
た。眠る江戸の町々に、心も空《そら》、足も空《そら》、一散走りに、お蓮様の寮の火事跡をさして……。 焼《や》け野《の》の鬼《おに》 一 人の話を聞いて....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
生き延びたヨナという偉大なる精進と沈黙の苦行者のために建てられたもので、この人の事跡については、ここの修道院はもとより近在にまでも、多くのきわめて興味のある物語....
旧藩情」より 著者:福沢諭吉
諸洲の歴史もほとんど無数にして、その間には古今《ここん》英雄|豪傑《ごうけつ》の事跡《じせき》を見るべし。歴山《アレキサンダー》王、ナポレオンの功業を察し、ニウ....
だいこん」より 著者:久生十蘭
り》もてあしらふことなく 五 望まざるものに戈をとらしむることなく、平和のための事跡《わざ》を藐《おろ》しむることなく 六 ねがはくは一日も早く世界を見、世界の....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
の事を見て名状すべきものにあらざれども、その実の力ははなはだ強くして、世間全体の事跡に顕《あら》わるるを見れば、明らかにその虚にあらざるを知るべし。 試みにそ....
学校の説」より 著者:福沢諭吉
あらざるはなし。歴代あれば歴史もあるはずなり。ひろく万国の歴史を読み、治乱興廃の事跡を明らかにし、此彼《しひ》相比較せざれば、一方に偏するの弊を生じ、事にあたり....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
体面を張らんとするの精神は誠に明白にして、その愛国の衷情《ちゅうじょう》、実際の事跡に現われたるものというべし。 然るに、我輩が年来の所見を以ていかように判断....
妖怪学」より 著者:井上円了
も、想像および推察は往々事実に合せざることあるをもって、コックリに向かって過去の事跡を問うときはたいてい事実に適中するも、将来の事情を問うときは適合せざるもの多....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
武鑑(?)が手に入ったといって歓喜と得意の色を漲らした。 鴎外が抽斎や蘭軒等の事跡を考証したのはこれらの古書校勘家と一縷の相通ずる共通の趣味があったからだろう....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ずや。宮武外骨《みやたけがいこつ》氏の『筆禍史《ひっかし》』は委《つぶ》さにその事跡を考証叙述して余すなし。余また茲《ここ》に多くいふの要あるを見ず。 三 浮....
教育の事」より 著者:福沢諭吉
の父母は必ずその子を愛してその上達を願うの至情あるべしといえども、今日世上一般の事跡に顕《あら》われたる実際を見れば、子を取扱うの無情なること鬼の如く蛇の如く、....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の疎林が、ほうほうと寒い梢を所在に震わしている。その閑寂、その地の華麗。 「山火事跡かな。」 「いや、開墾のために焼いたんだろう。」 「だが、少々焼き過ぎたね。....
建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
き君主のあったことが何らかの形で後にいい伝えられたかと想像せられるが、その創業の事跡は皇室についての何ごとかがはじめて文字に記録せられたと考えられる四世紀の終に....