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二つの道
「二つの道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二つの道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの道」より 著者:有島武郎
一
二つの道がある。一つは赤く、一つは青い。すべての人がいろいろの仕方でその上を歩い....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
したいはやまやまだが、そうすればまた詮議《せんぎ》追跡申しぶんがないが、そもそも
二つの道をかぎ出し、探り出し、切り開いてくれたのは、自分ではない、同役右門なので....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
悲劇を、自分の力でどうすることも出来ないとすれば、結局相手を殺すか、私が死ぬかの
二つの道しかないわけでございます。でも、それには、ぜひにも理由を決定しなければな....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
活には道徳はない。従って努力はない。この生活は必至的に自由な生活である。必至には
二つの道はない。
二つの道のない所には善悪の選択はない。故にそれは道徳を超越する。....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
持てなくなったことは云うまでもないが、別して法水が顕示した、不思議な倍音に達する
二つの道にも、万が一の僥倖を思わせるのみのことで、早くも忘れ去られようとするほど....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
戦すべし、何のこはきことが候ふべき。喜右衛門に於ては必定信長を撃捕るか討死仕るか
二つの道を出で候ふまじと思定め候、早早御出陣然るべしと申すにより、久政も此程遠藤....
「或る精神異常者」より 著者:田中早苗
ないね。我れ人ともにアッというようなものを僕は見たいんだ」 芝居と見世物という
二つの道楽――しかも十年もかよいつめてやっと渇望をみたしたのに、その楽しみが無く....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
書くのであろう。 カンヌキ山から出ている下り道が二つあった。東道と西道だ。この
二つの道は、生駒の滝のすこし手前で出会い、いっしょになる。そこで春木少年と牛丸少....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
でパリを去ることができるのであった。すぐわたしはそれをすることに決めた。わたしは
二つの道の一つを選ばなければならなかった。わたしはフォンテンブローへの道を選んだ....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
の歯車は盗賊には限らない。どんな人でも硝子を切る時にこれがなくては出来ないという
二つの道具であるのじゃ」 松の樹の折枝が嵐にもまれて、二人の背後の窓框をバサバ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
しかし、その熱情も報われないのである。彼女が美しい魔鏡の世界からこの世に出てくる
二つの道があるのであるが、彼はそれを知らないのであった。たちまちある悲しみが外か....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
しかだった。 彼は二日も三日もそのことばかり考えつづけた。これまで、魅力のある
二つの道を与えられて、自由にその一つを選んでもいいような境遇にいなかった彼だけに....
「火の扉」より 著者:岸田国士
追つた時代だ。隊附の一年は、満々たる自信と華やかな野望の年さ。砲工学校は、おれに
二つの道を自由に選ばせた。おれは、くじを引くようにその一つを選んだ。員外学生とし....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
聯結しようと云うのであった。 その会議の結果はこうである。親族一同はポルジイに
二つの道を示して、そのどれかを行わなくてはならないことにした。その一は軍職を罷め....
「オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
断されたわけなんだ。遮断された道のむこうには、殺人の行われた未知の家がある。この
二つの道をつながないことには、いつまでたっても問題は解決されない。なぜというに、....