二の足[語句情報] » 二の足

「二の足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二の足の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
》がさして、悪く石河岸なぞへ行って立っていたら、身でも投げたくなりはしないかと、二の足を踏む気さえ起ったと云います。が、それだけまた心配なのは、今夜逢いに来るお....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らいきまいた。 「むむ、だが、向うが大勢だと剣呑《けんのん》だぜ」 銀蔵はまた二の足を踏んだ。かれらの仲間が二人いることは確かである。まだそのほかにも幾人かの....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がに江戸馴れて居りますので、あんまり話の旨いのを不安に思いまして、どうしようかと二の足を踏んで居りますと、妹の方は年が若いのと、この頃の田舎者はなかなか慾張って....
地中魔」より 著者:海野十三
きだした。「博士は岩じゃないよ」 「ところがそうとも安心していられないよ。さて第二の足跡。これは小さい足跡だ。これでは合うはずがない。これも大丈夫」 「それは誰....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
りは、その生活も保証されている。しかも彼と縁組をするということになると、さすがに二の足を踏むものが多いので、彼はこの年になるまで独身であった。 「今まではおふく....
超人間X号」より 著者:海野十三
か」 「よし、では行って見よう」 戸山君のほか四人の少年は、恐ろしさにいくらか二の足をふんではいたが、戸山少年があまり元気がよかったし、X号の秘密を見やぶって....
火星兵団」より 著者:海野十三
た。 「さあ、ちゃんと立ってみろ。うしろを向いて、しっかり立てと言うんだ」 千二の足は、ふらふらだった。袋の中で、へんな工合に足をまげていたので、足が変になっ....
太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
あッ」と小さい叫び声をあげました。 ああ、×領ハワイ。 ×国艦隊が太平洋で無二の足場とたのむ島。大軍港のあるハワイ。 そのハワイを更に東へ二千キロも、×国....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
どこか貸す処があるめえか、言わるるで、そん当時黒門さどうだちゅったら、あれは、と二の足を蹈ましっけな。」 と横ざまに浴せかけると、訓導は不意打ながら、さしった....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
かの縁談の一条であった。黒ん坊のことが杣仲間の口から世間にひろまると、婿の方では二の足を蹈むようになった。源兵衛が黒ん坊にむかって冗談の約束をしたことなどは誰も....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、団十郎が見たい見たいと言いながらも、その観覧の値があまりに高いのに脅かされて、二の足をふむ人々の多かったためである。第二は前にいう通りの狂言のならべ方で、東京....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
といやになり、借家を買ひたい買ひたいといふゆゑ周旋していよいよとなるとこれもまた二の足を踏む人は周旋人が迷惑すとかやいひたり、旨き事をいひたるものなり、」とある....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
来ても舞台で踊る柄ではなかった。縦令舞台へ出る役割を振られてもいよいよとなったら二の足を踏むだろうし、踊って見ても板へは附くまい。が、寝言にまでもこの一大事の場....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
太、その上に無造作に置かれた一枚の薄板、尾瀬沼のそれにも増した奇抜な便所に、私は二の足を踏まざるを得なかった。空はと見上げれば星一つない。雲の往来も分らぬ、真の....
活人形」より 著者:泉鏡花
さあ、ほい、直ぐとその気になる。はははははは。かからんには後に懸念無し。亭主もし二の足ふまば我が職掌をいうべきなれど、蔵匿うことを承知したればそれにも及ばず都合....