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二上山
「二上山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二上山の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死者の書」より 著者:折口信夫
一方は、そのまま、岩牀の上を掻き捜って居る。 うつそみの人なる我や。明日よりは、
二上山を愛兄弟と思はむ 誄歌が聞えて来たのだ。姉御があきらめないで、も一つつぎ足....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
を読んだ。あのなかに、いかにも神秘な姿をして浮かび上がっている葛城《かつらぎ》の
二上山《ふたがみやま》には、一種の憧《あくが》れさえいだいて来たものだ。そうして....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
従属的に取扱うことにした。 ○ 現身の人なる吾や明日よりは
二上山を弟背と吾が見む 〔巻二・一六五〕 大来皇女 磯の上に生ふる馬酔木を手折ら....
「水の女」より 著者:折口信夫
天の高市、近江の野洲川は天の安河と関係あるに違いない。天の二上は、地上到る処に、
二上山を分布(これは逆に天に上したものと見てもよい)した。こうした因明以前の感情....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
野へと通じるわけだ。東の方へは初瀬から宇陀、伊賀を越えて伊勢路へ通じ、西の方へは
二上山を経て河内、大阪方面へ通じている。三輪のミヤコをまン中に、交通は四通八達し....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
を離るること、東北二里弱の狐井・五位堂のあたりであったらしい。ともかくも、日夕|
二上山の姿を仰ぐ程、頃合いな距離の土地で、成人したのは事実であった。 ここに予め....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
鉄道当麻駅でおりるのが最も便利である。駅からは六七町。本文に当麻の山と書いたのは
二上山である。寺は
二上山の東南|麻呂古山の東麓にある。 麦の黄ばみかけている野....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
はふけぬらし雁がねのきこゆる空に月かたぶきぬ ぬばたまの夜はふけぬらしたまくしげ
二上山に月傾きぬ 万葉 一七 秋風に夜のふけゆけば天の川河瀬に浪のたちゐこそ....
「古事記」より 著者:太安万侶
フ坂にわたしが立つて見れば、 盛んに燃える家々は 妻が家のあたりだ。 かくて
二上山《ふたかみやま》の大坂の山口においでになりました時に、一人の女が來ました。....