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「五分五分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五分五分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
は無論わたしの為であるが、わたしがこうなったのもまた殿様の為である。いわば両方が五分五分で秤《はかり》にかけたら重い軽いはないはずである。殿様に死ぬようなことが....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
兵戦の場合でもそうです。敵と渡りあうとき、敵の二本腕に対して、こっちの二本の腕で五分五分の対抗ができます。そうして、敵の二本腕の活用を阻止しておき、こっちは特許....
透明猫」より 著者:海野十三
……お前、これは大もうけになるぜ。おれに万事《ばんじ》をまかせなよ。そして利益は五分五分に分けよう」 六さんはすっかり乗り気になった。 「ところでちょっと、そ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、主要なる艦艇から送られているテレヴィジョンによって、注目していた。 「戦況を、五分五分に保ち得ているところを考えると、最後の勝利は、わがアメリカに在ることが明....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
艦隊との激戦に面目をほどこし、たとい敵の退却が風雨のためであるとしても勝敗はまず五分五分で、薩摩方でも船を沈められ砲台を破壊され海岸の町を焼かれるなどのことはあ....
火星兵団」より 著者:海野十三
だわからないのか。いいかね。おれは地球へでかけていって、お前などとたたかい、まず五分五分の勝負で引上げた。おれたちは火星人だから、地球の上でたたかっては、たいへ....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
荒くなっている連中と一緒に行ったのでは、吾々が再びあの子を見られるかどうか見込は五分五分のように思われた。吾々は甲板へ駆け上った。瀝青が板の接目で泡立っていた。....
鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
青い火や紅い火が一度に燃えあがったのは判り切ったことです。 そこで、人間はまあ五分五分としても、お照の方が年も若いし、おまけに相当の料理屋の娘というのですから....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
手に入れたに違いない。しかし僕らも天の助けで、あの標柱をさがし当てた。僕らと張は五分五分だ。沙漠には用がなくなった。舞台は南洋に移ったのだ――それでは僕らも沙漠....
外米と農民」より 著者:黒島伝治
寒天をいれて、ねばりをつけた。 片栗をいれてねばりをつけた。 内地米と外米の五分五分の混合、あるいは六分四分の混合に平麦を加えるとどうもばらつきようがひどい....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
にあって、無理を呑みこんだ側にはないのか。これは魚心と水心だ。罪があるなら、罪は五分五分のたたき分けでなければならないはずである。あまり一方的のものの言い方をす....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
玉虫 人に執念のないものは無い。われもひとを恨めば、ひとも我を恨もう。つまりは五分五分じゃ。恨まば恨め、七生の末までも恨むがよい。 与五郎 おのれ……。 (起....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
れに対して、千歳座は菊五郎、九蔵、松助、寿美蔵、国太郎、伝五郎という座組で、まず五分五分の勝負が付けられそうなものであったが、一方のおびただしい景気に圧倒されて....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
る。見ているといい客はいい寿司屋に行き、わるい客はわるい店に行く。寿司屋と客とは五分五分の勝負で、各店それぞれそれらしいのが来ている。 近年は寿司屋も進歩して....
料理する心」より 著者:北大路魯山人
ちであるように考えられます。お料理の講演、あるいは講習にも、ほとんど食器が料理と五分五分に講ぜられないのは、趣味の偏食でありまして、完全料理とは申し難いのではな....