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「五分月代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五分月代の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
かどかと人込みを押し割って、門弟らしい者を六七人随えた、一見剣客と思われる逞しい五分月代《ごぶさかやき》が、突如そこに姿を見せると、明らかに新手の助勢であること....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
だままでぐるり部屋の内を見眺めました。 一緒に目を射た八人の者の姿! いずれも五分月代《ごぶさかやき》の伸び切った獰猛《どうもう》なる浪人者です。その八人に取....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がめながら、伝六がしきりと首をひねっているのです。むろん、今の目まぜは、あっちの五分月代《ごぶさかやき》とこっちの青月代《あおさかやき》と、別人か同一人か、あっ....
流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
馬、馬鹿なやつめがっ、いいかげんにせい!」 まき散らした白粉も、女とは不釣合な五分月代も、疑えばいくらでも不審があるのにいざと言えば寝床へも一緒に這入りかねま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
はお二方《ふたかた》、永らく御無沙汰を致してしまいました」 「ナーンだ、金公か」五分月代《ごぶさかやき》に唐桟《とうざん》の襟附の絆纏《はんてん》を引っかけて、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が死んだと知らせて来たから、御用を仕舞って、江戸へ来る道で、信州の追分で、夕方、五分月代《ごぶさかやき》の野郎が、馬方の蔭にはいって下にいたが、兄貴が見つけてお....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は光沢というほどでもないが、一脈の堅実が動いていると見れば見られるでしょう。例の五分月代《ごぶさかやき》も、相当に手入れが届いて、底知れず沈んでいること、死の面....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
して以来、この形のうつしが一代の流行を極めて、出るわ、出るわ、頭巾をかぶせたり、五分月代《ごぶさかやき》を生やさせたり、黒の紋附を着流させたり、朝日映画子のいわ....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
が、一向酔ったような顔はしていなかった。色は青味を帯びた、眉毛の濃く、眼の鋭い、五分月代毛を生した、一癖も二癖もありそうなのが、 「お武家様、失礼ながら、大分御....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
、 「雲霧ッ」と、口を切った。 「へい……」 浅黄ぼけのお仕着、青白い額を蔽う五分月代、彼は、自分の肩や胸の薄ぺッたさを感じながら、砂利を見つめた。 黙って....