五色[語句情報] » 五色

「五色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
ましき怪物 後の驢馬 げらげらと笑う うすきみ悪き怪物 百鬼夜行雪の上をはいずる五色温泉より高湯へ 十二月三十日 高倉山へ行くつもりで仕度をしていると、ウイ....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
と小林がやっぱり虫喰いなのを見つけだした。三人の虫喰いが上野駅を午後九時の汽車で五色に向かった。以下記するところは虫の言い草で決して僕の考えでない。僕はただ速記....
天守物語」より 著者:泉鏡花
葛、撫子。各名にそぐえる姿、鼓の緒の欄干に、あるいは立ち、あるいは坐て、手に手に五色の絹糸を巻きたる糸枠に、金色銀色の細き棹を通し、糸を松杉の高き梢を潜らして、....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
あったので、この辺はゴッタ返しのてんやわんやの騒でした。東両国では、あわ雪、西で五色茶漬は名代でした。朝は青物の朝市がある。午からは各種の露店が出る、銀流し、矢....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
これは碧瑪瑙の盆に装り、緑宝玉、三百顆、孔雀の尾の渦巻の数に合せ、紫の瑠璃の台、五色に透いて輝きまする鰐の皮三十六枚、沙金の包七十|袋。量目約百万両。閻浮檀金十....
紅玉」より 著者:泉鏡花
。また、この花は、紅玉の蕊から虹に咲いたものだが、散る時は、肉になり、血になり、五色の腸となる。やがて見ろ、脂の乗った鮟鱇のひも、という珍味を、つるりだ。 三の....
古狢」より 著者:泉鏡花
、 「お釈迦様と、お閻魔さんとは、どういう関係があるんでしょう。」 唯今、七彩五色の花御堂に香水を奉仕した、この三十歳の、竜女の、深甚微妙なる聴問には弱った。....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
して、部屋中、三十九本まで、一度に、神々の名を輝かして、そして、黒髪に絵蝋燭の、五色の簪を燃して寝る。 その媚かしさと申すものは、暖かに流れる蝋燭より前に、見....
南地心中」より 著者:泉鏡花
密と片頬笑して声を潜めた。 「串戯じゃありませんぜ。ね、それ、何だか薄りと美しい五色の霧が、冷々と掛るようです。……変に凄いようですぜ。亀が昇天するのかも知れま....
星女郎」より 著者:泉鏡花
鮨を食べた。茶話に山吹も出れば、巴も出る、倶利伽羅の宮の石段の数から、その境内の五色の礫、==月かなし==という芭蕉の碑などで持切って、二人の身の上に就いては何....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
、きらきら水が光って、もし、小雨のようにさします朝晴の日の影に、あたりの小砂利は五色に見えます。これは、その簪の橘が蘂に抱きました、真珠の威勢かにも申しますな。....
化鳥」より 著者:泉鏡花
もこの時ばかりだ。 そして母様はこうおいいであった。 (廉や、それはね、大きな五色の翼があって天上に遊んでいるうつくしい姉さんだよ。) 十一 (....
砂書きの老人」より 著者:上村松園
にものを売るのではない。ただ腰に砂を入れた袋をさげていて、その中に白黒黄藍赤など五色の彩色砂を貯えている。 門前に立っては、もの珍しげによりたかる私どもにむか....
中支遊記」より 著者:上村松園
う。 楊州にて 娘と母親が漕ぐ画舫は五亭橋へ向っていた。朱の柱の上に五色の瓦を葺いた屋根、それに陽が映えた色彩の美事さもあることであったが、五亭橋の....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
も少くありません。 女神の前にも、幾条か聯って掛っていた。山の奥の幽なる中に、五色の蔦を見る思があります。ここに、生りもの、栗、蜜柑、柿、柘榴などと、蕪、人参....