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五郎八茶碗
「五郎八茶碗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
五郎八茶碗の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼」より 著者:芥川竜之介
ら、愛想《あいそ》の善《よ》い応対をするだけだった。僕は番茶の渋《しぶ》のついた
五郎八茶碗《ごろはちぢゃわん》を手にしたまま、勝手口の外を塞《ふさ》いだ煉瓦塀《....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
の代り、心の内側に秘めていた反感がむかむかとおしかえして来たのだ。
棟梁三次は
五郎八茶碗《ごろはちぢゃわん》でぐいぐいとあおっていた。初めにさッと赤く顔にでた....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
えむ》きのこの鍋――これをひとつ御馳走にあずかっての上で……
炉辺にあり合わす
五郎八茶碗をとって、七兵衛がその鍋の中から、ものをよそりにかかりました。
「何だ....
「すっぽん」より 著者:佐藤垢石
てきて、すっぽん汁をこしらえ、これを炉の自在鍵に吊るした大鍋から、十数人の村人が
五郎八茶碗に掬って、おいしそうに啜った。そして、雲助のような髭面に、濁酒の白い滓....
「濁酒を恋う」より 著者:佐藤垢石
きどき、村の駐在巡査がやってきて、大きな炉のそばの框に腰をかけ、洋刀をつけたまま
五郎八茶碗で、濁酒の接待にあずかり、黒い髭へ白の醪の糟をたらして、陶然としていた....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
て菜ッ葉の漬物|堆く、白々と立つ粥の湯気の中に、真赤な顔をして、熱いのを、大きな
五郎八茶碗でさらさらと掻食って、掻食いつつ菊枝が支えかねたらしく夜具に額をあてな....