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亡君
「亡君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
亡君の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
かな満足の情が、今更のようにあふれて来た。丁度、去年の極月《ごくげつ》十五日に、
亡君の讐《あだ》を復して、泉岳寺《せんがくじ》へ引上げた時、彼|自《みずか》ら「....
「四十八人目」より 著者:森田草平
てそういう気持であったために、正月の山科会議では、持重派が勝ちを制して、今年三月
亡君の一周忌を待って事を挙げようというかねての誓約も当分見合せとなった。そして、....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
。
「一蔵、わしは、江戸の軽輩と、呼応して、ひたすら、倒幕の策につこう。お前は、
亡君の御遺志をついで、富国の策をとってくれい。
亡君を、唯一人の人として頼んでおっ....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
君臣上下の名分を正し、辞儀をするにも敷居《しきい》一筋の内外《うちそと》を争い、
亡君の逮夜《たいや》には精進《しょうじん》を守り、若殿の誕生には上下《かみしも》....
「軽女」より 著者:上村松園
いよいよ東に下る前日の元禄十五年十月十六日に、内蔵助は紫野の瑞光院に詣って、
亡君の墓前に額づき、報讐のことを誓い、その足で拾翠菴に海首座をたずね、よもやまの....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ぼされた時に、秀吉は備中高松から引っ返して来て、まずこの姫山の城で軍議を開いて、
亡君の弔いいくさのためにすぐに都へ討ってのぼった。彼は山崎の一戦に明智を討ち破り....
「三国志」より 著者:吉川英治
賜もれ」 忠義な郎党と、彼女が見抜いて打明けた者だけに、二人は悲涙をたたえて、
亡君の恨み、誓って晴らさんものと、その夜を待っていた。 ※覧は、やって来た。―....
「三国志」より 著者:吉川英治
どこへやったかね?」 賈逵は色を正して答えた。 「家に長子あり、国に儲君あり、
亡君の印綬はおのずから在るべき所に在りましょう。あえて、あなたがご詮議になる理由....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
情けは、いまも忘れてはおりませぬ」 「ではその折から、兄や父のいる諏訪へ帰って、
亡君のわすれがたみ、亀寿さまのおそばに、再び仕えていたわけだの」 「はい。兄の三....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
秀の智謀才識、到底秀吉の遠く及ぶところでない。わしはただ順逆を学び、天道を奉じ、
亡君の弔合戦ぞという捨身があるばかり。もしこの一戦に、秀吉討死と聞えたなら、母も....