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「亡国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

亡国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
来熱烈なる芸術至上主義者は大抵芸術上の去勢者である。丁度熱烈なる国家主義者は大抵亡国の民であるように――我我は誰でも我我自身の持っているものを欲しがるものではな....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
弱、無気力、軽薄を文明の真髄と心得ている馬鹿者共である。こんな奴は終《つい》には亡国の種を播《ま》く糞虫《くそむし》となるのだ。太陽は有難い! 剛健強勇を生命と....
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
離れてくれればいい」この彼らのうちは、独兵も露兵も、一緒に含まれていたのである。亡国の氏として、露国の主権に服従していた人々には、今度、独軍がワルシャワを占領す....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
うしなったチェコ人の願いは、どこか地図にない国があれば、そこへ往きたい。そして、亡国よという声を聴かずにいたいというのです。折竹さん、これは国運日々にすすむ東亜....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
意と服従とを表している。元禄時代に対する回顧《かいこ》がそれである。見よ、彼らの亡国的感情が、その祖先が一度|遭遇《そうぐう》した時代閉塞の状態に対する同感と思....
文明国には必ず智識ある高等遊民あり」より 著者:内田魯庵
勉な国民に富んで居るのは、見ように依ってはその国が貧乏だからである。遊民の多きを亡国の兆だなどゝ苦労するのは大きな間違いだ。文明の進んだ富める国には、必ず此の遊....
頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
言ったものだが、実は一種の手段に過ぎない。ひらたくいうと、あの時の中国人の反抗は亡国などのためではない、ただ辮子《べんつ》を強いられたために依るのだ。 頑民《....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
仏法の邪正乱れしかば王法も漸く尽きぬ」かくして過ぎなば「結局この国他国に破られて亡国となるべき也」これが日蓮の憂国であった。それ故に国家を安んぜんと欲せば正法を....
火の扉」より 著者:岸田国士
からの日本で…… ――おい、待て。これからの日本なんていうものはないよ。完全な亡国じやないか! ――日本がないなら、世界でもよろしいわ。でも、あたくし、理く....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
にも思われる。林の中のあちこちから護謨液採りの土人乙女の鄙びた唄声も響いて来る。亡国的の哀調を含んだ、しかものびやかな調べである……。 二十三 ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
づ豹皮を留む 之子生涯快心の事 呉を亡ぼすの罪を正して西施を斬る 玉梓亡国の歌は残つて玉樹空し 美人の罪は麗花と同じ 紅鵑血は灑ぐ春城の雨 白蝶魂は寒....
二階から」より 著者:岡本綺堂
して如何にも苦しい、寂しい、悲しい、今にも亡びそうな声である。ある人が彼を評して亡国の声といったのも無理はない。決して目出たい声でない、陽気な声でない、彼は人間....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を歴史的に説いて「この覚悟で国民の決心を固め、将来の国是を定めないと、何十年後に亡国の恨みがないとも限らない、」と反覆痛言した事があった。二葉亭の青年時代の国際....
西航日録」より 著者:井上円了
よみたり。 来て見れば恒河の水は濁りてぞ、きよき仏の月はやどらず 一見まことに亡国の民たる観あり、あに慨すべきの至りならずや。しかりしこうして、インド人が西洋....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
説いて、他宗派を攻撃し、時に念仏とは全く反対の道を歩んだ。念仏無間、禅天魔、真言亡国、律国賊とは、彼のいわゆる四個の格言であるが、中にも念仏者は正法を誹謗するも....