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「交わる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

交わるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
葉子が縁側に倉地の肩に手をかけて立ち並びながら、うっとりと上気して雀《すずめ》の交わるのを見ていた時、玄関に訪れた人の気配がした。 「だれでしょう」 倉地は物....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
正方形の二対の対角線が六面体を垂直に截《き》ることによって生ずる二つの互に垂直に交わる矩形によって表わされている。すなわち、上品、意気、野暮、下品を角頂にもつ矩....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
どもである。したがって、玉藻に対する一種の妬みから、今日まで余り打ち解けて彼女と交わる者はなかった。それが玉藻の雨乞い以来、殊に今度いよいよ采女に召さるることに....
姪子」より 著者:伊藤左千夫
旧道徳だの現代的でないのと云うが、今の世にえらいと云われてる人達には、意気で人と交わるというような事はないようだね、身勝手な了簡より外ない奴は大き面をしていても....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
って三樹の葉に代えられたと云うのだが、さてそこで、その三本の樹を連ねた、三角形と交わるものが何だろうか?」 (註)(一)纈草。敗醤【オミナエシ】科の薬用植物....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
86) 或る淫れ女に教長*の言葉――気でも触れたか、 いつもそう違った人となぜ交わるか? 答えに――教長よ、わたしはお言葉のとおりでも、 あなたの口と行いは....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
かを与え得るであろうかということである。自分はこの点を深く反省するときにほとんど交わるゆえんが無いような気がする。第一心から愛に動かされないでいかほどのこともで....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
さい」 東助には、博士のいうことが、よく理解できなかったけれど、平行線がやがて交わるものなら、やがてからだも小さくなるような気がしたので、思いきって樽の小さい....
四次元漂流」より 著者:海野十三
ったってわかりっこないんです。しかしその四次元の物体が、あたしたちの三次元世界に交わると、その切口はあたしたちにも見えるわけね。ちょうど前のお話で、水の平面の世....
新学期行進曲」より 著者:海野十三
、わしは今そこで幽霊を見たよ」って! つまり、超立体世界のものが我々の立体世界に交わると、それが幽霊に見えるのです。 △幽霊の消える擬音と怪奇音楽よろしくあって....
犬と人形」より 著者:海若藍平
泥棒を追っ払った」 「さあ御ほうびにお握りを上げるよ」 とお父さんとお母さんが交わる交わるお賞めになりました。 「やっぱりあの夢はほんとだったわね」 と花子....
親ごころ」より 著者:秋田滋
供の顔を見ないでは夜も日も明けないと云う可愛がり方。そして、車大工とその女房は、交わるがわるその一粒種を手にとって、撫でたり擦ったりしていた。 その子供が五つ....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ちは、地上ではどうせ罪を他人に犯さずにはいられない。赦し合わないならば、どうして交わるよすががありましょう。だから私にあなたはまったく安心して、私のおもわくなど....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
、 。獄卒也。 ともある。彼らはその職業からして、普通人と住居を別にし、互いに相交わる事が出来なかった。ただに相交わる事が出来なかったのみならず、人もし途中で彼....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
民たるの素性を隠すことなく、明らかにその素性を標榜しながら、なんら隔意なく世間に交わることができるようになりましょう。あたかも士族がその士族なる族籍をそのままに....