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交感
「交感〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
交感の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
違う規矩男と歩いていて殆ど年齢の差も感ぜず、また対者にもそれを感ぜしめない範囲の
交感状態も、かの女の稚純な白痴性がかの女の自他に与える一種の麻痺状態ではなかろう....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
冬の夜の「鍋焼うどん」の呼び声。ことにはまた、生命のあるもの少しでも自分の生命と
交感する何ものかを持っているものは、堪らなく懐かしい。空に舞う鳶、夕暮近く高く飛....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ben していない。両者は互いの外に住んでいる。その間にはいのちといのちの温かな
交感は成り立たない。 この乾燥した沈滞したあさましきまでに俗気に満ちたるわが哲....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
す。わたしは自分の知らないあいだに、遠方からある人間に催眠術をほどこされて、その
交感関係に支配されていたのだと思うのです」 「かりに催眠術師が生きた人間に対して....
「『出家とその弟子』の追憶」より 著者:倉田百三
だらだった。しかし舞台協会の諸君は人間として純情な人たちばかりで、私とも精神的な
交感が通っていた。 映画にとりたいという申込みはそのころよくあったが私はことわ....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
それにもかかわらず、深い内面性と健やかな合理的意志と、ならびに活きた人生の生命的
交感とをもって、よく倫理学の本質的に重要な諸根本問題をとりあげその解決、少なくと....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
ない国際主義者は冷やかに静観してすまされる。共存同悲の大衆へのあわれみが肉体的な
交感にまで現実化していない者は、いわゆる「助けせきこむ」気持が理解できないのであ....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
闘ってきた。長い間の共同生活の同情、いっしょに暮らした共同生活から発したところの
交感、そういうところからやさしいところが出てくるけれども、一方から申しますと、そ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
られたような色が泛び上がってきた。 「ねえ支倉君、僕がもし、ボードレールほどに、
交感の神秘境に達しているのだったら、この涙の匂いで、ウルリーケをいったいなんと唱....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
に生きたような気もしない。身に沁みる感じがまことに薄い。人とのふれ合い、自然との
交感、生活の量から言えば比較にならないのに、しかも非常につまらない生活、乾いた、....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
認識に疲れ飽き他の認識を開拓する勇気を欠いて居る But 階級の人々はこの両者が
交感する屈折光線の世界にしばらく楽な新味を貪ろうとする。この錯覚の世界もまた当面....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、一切物心の変化は、その体の媒介または感通より生ずるものと考うるなり。これを鬼神
交感説と名づく。この説によりて、一切妖怪に属する事実を説明せり。これ、重我説より....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
団いよいよ凝結して、氷釈するあたわざるゆえんなり。それ、およそ夢は、つねに五官の
交感、あるいは往事追懐の起念等、種々の原因より結合して成るものなりといえども、か....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
」
(符を観る。)
一々の物が全体に気息を通じて、
物と物とが相互にそれぞれ
交感し合っている。
黄金の釣瓶を卸してはまた汲む如く、天上の
諸の力が降ってはま....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に散兵戦術は当時の仏国民を代表する革命軍隊に適するのみならず、運動性に富み地形の
交感を受くる事少なくかつ兵力を要点に集結使用するに便利で、殲滅戦略に入るため重要....