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交易
「交易〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
交易の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奴隷根性論」より 著者:大杉栄
く捨てて顧みない。少しでも主人の気に触れれば、すぐさま殺されてしまう。金の代りに
交易される。祭壇の前の犠牲となる。時としてはまた、酋長が客膳を飾る、皿の中の肉と....
「俊寛」より 著者:菊池寛
らない麦の種であった。彼は、麦の種を土人が手放さないのを知っていた。彼は、それと
交易するために、自分の持物の中で、土人の欲しがりそうなものをいろいろ考えてみた。....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
いのじゃ。なれども悲しいかな国は今、その小判に欠けておる。これを救うは異人共との
交易があるのみじゃ。
交易致さば国に小判が流れ入るは必定、小判が流れ入らば水じゃ。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことが書いてある。それにはまた、浦賀表へアメリカ船四|艘、長崎表へオロシャ船四艘
交易のため渡来したことが断わってあって、海岸|防禦のためとも書き添えてある。 「....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
て平田|鉄胤を知り、その子息さんの延胤をも知ったころだ。当時の江戸城にはようやく
交易大評定のうわさがあって、長崎の港の方に初めてのイギリスの船がはいったと聞くも....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
悧で、好奇心に富んでいることもその比を見ない。日本人は衷心においては外国との通商
交易を望み、中にもヨーロッパの学術工芸を習得したいと欲しているが、ただ自分らを商....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
とは、およそ三つのものを載せて来る。耶蘇教はその一つ、格物究理の洋学はその一つ、
交易による世界一統もまたその一つである。彼なぞの考えるところによると、西洋の学問....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
キ(褌引き……臆病者の意)じゃけに雷神様が嫌いでなあ。毎年頼まれて短冊とカエキ(
交易)しますとたい」 やっと理窟がわかった筆者はホッとしながら、小学校の帽子を....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
りかえっこしたいというんだろう。そんならこっちもミミ族のほしい物をだしてやって、
交易をやったらいいじゃないか。喧嘩腰はよして、まずミミ族の招待会を開いて、酒でも....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
な置き物のようなものの注文が大分師匠の許に来るようになった(その頃は貿易といわず
交易といっていた)。しかし、従前通りの手法で仏様を長くやっていたこと故、その習慣....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
した輸出品もないのだが、その中でも女の洋服地が一番崇高なものである。それで崇高な
交易の途を追って日本へ来た。日本へ来てからは母国で矯激な振舞いなぞあったとも見え....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
安土町の渡辺市兵衛氏、この方は以前からなかなかの資産家で今は株式仲買業及び朝鮮で
交易することを専門にして居りますが、以前は船場で泉清という名高い鶏商屋でありまし....
「大力物語」より 著者:菊池寛
やった。その後美濃狐は、小川の市に来なくなったので、市人達は皆欣び合って、平かな
交易がつづいた。 この尾張の女は、そうした大力にも似合わず、その姿形は、ねり糸....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
と骨はこまかく切りきざんで,草にも木にも食物として分けてやった(6).皮は内地へ
交易に行ったとき,売ってさまざまの宝物に換え,へさきの舟底に積み重ね,ともの舟底....
「宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
あったりするから、黄金ときれいな衣をどっさり積んだ商人船が都の方から来て、それと
交易して往くことがあるよ」 「球にする木と、真珠を持った貝、何故またそんな好い処....