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人名簿
「人名簿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人名簿の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
、冬山は夏のようにはゆかないということがわかり、だいぶ落着いてきた。戸棚には宿泊
人名簿とキングの古雑誌があったので、それを読んだりした。 一月三日 快晴 温泉出....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
った。村の名を呼ばれた人足たちは問屋場の前に出て行った。そこには栄吉が助郷村々の
人名簿をひろげて、それに照らし合わせては一人一人百姓の名を呼んでいた。 「お前は....
「堺事件」より 著者:森鴎外
壇の鈴の下に、小南が籤を持って坐る。右手には目附が一人控える。階前には下横目が二
人名簿を持って立つ。社壇の前数十歩の所には、京都から来た砲兵隊と歩兵隊とが整列し....
「躯」より 著者:徳田秋声
いと云う。さア大変秋山を殺すなという騒ぎになって、××じゃ将校連が集って、急いで
人名簿を調べる。そうして水練の上手な兵士を三十人選抜して、秋山大尉を捜させようと....
「春遠し」より 著者:宮本百合子
に、四月十日は休日になった。それほど大切な投票であるのに、全国で十四万人余の選挙
人名簿記載洩れが生じた。新聞は、婦人参政権のために、殆ど一生を費して来た市川房枝....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
生の多いのを誇りたさの念から、一度物を訊きに自分を訪ねて来たものは、誰によらず門
人名簿に書き加えていたから、その日そこに集った人達のなかにも、本人はいっぱし懇意....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
、こうだ。 HOTEL・RITZ――マドリッド第一のホテル――の数年まえの止宿
人名簿を探すと、メリイ・カルヴィンの自署を発見するに相違ない。あめりかのちょいと....
「年賀状」より 著者:寺田寅彦
の代用になるという事である。実際彼の場合にはこれが非常に役立つに相違ない。彼の知
人名簿には十年も前に死んだ人の宿所がそのままに残っていて、何の符号も付いていない....
「雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
である。 ところがこれほど専門家の目には顕著な人物の名前が「世間」というものの
人名簿には今日という今日までどこにもかいてなかった。それがノーベル賞の光環を頂い....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
な」 こんなように考えた。 で、私はやっつけるように云った。 「これから俺の
人名簿へ、新しく記けようっていう友人なのさ」 「ねえ貴郎」と彼女は云った。 「ど....
「復活祭」より 著者:久生十蘭
体、学生倶楽部を中心とする一派と三つのサークルにわかれているが、そのほかに在留邦
人名簿に名が載っていない第三街《サード》組といわれている組がある。西部から中西部....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
にしておくほうがいいのよ。それにね共産党では、各界千人ずつ三万六千人の〈戦争犯罪
人名簿〉の第一行目にあの方の名を書いて、日比谷で戦犯追究国民大会をやるんだってい....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
そいつが当たったりはずれたりする。 そりゃそのわけだ。掃部頭十日の朝になると役
人名簿を取り寄せて、眼をつぶって扇子《せんす》か何かでぐるぐるぐるとんとでたらめ....