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「人寄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人寄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
を控えてやっているのは、江戸絵にある通りです。この辺の、のでん賭博というのは、数人寄って賽を転がしている鼻ッ張が、田舎者を釣りよせては巻き上げるのですが、賭博場....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
、義士が打入りの石版絵を張廻わして、よぼよぼの飴屋の爺様が、皺くたのまくり手で、人寄せにその鉦太鼓を敲いていたのを、ちっと前に見た身にも、珍らしく響いて、気をそ....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
のエッセンスにて火を灯し、草と砂糖を調じて鉱山用のドンドロを合せたなどは、ほんの人寄せの前芸に過ぎない。その技工の妙を伝聞して、当時の藩主の命じて刻ましめた、美....
化鳥」より 著者:泉鏡花
その姉さんだの、頬白のその兄さんだのであったろうと思われる。男だの、女だの、七八人寄って、たかって、猿にからかって、きゃあきゃあいわせて、わあわあ笑って、手を拍....
三枚続」より 著者:泉鏡花
故、ええ御隠居。」 「麹町の人だがね、同一その安政年度に、十五人の家内でたった一人寄席へ行っていて助かったものがありますわい。」 「ざまあ見やがれ、俺が寄席へ行....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
も、東京からいらしったんでは。」ために勢が挫けたそうで、また胡坐で、 「これでも人寄せの看板になるんですから、出迎やなんか、その支度もあったんだろうが、……その....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
の、やっぱり記念碑を建てる事になったんです。」 「ははあ、和尚さん、娑婆気だな、人寄せに、黒枠で……と身を投げた人だから、薄彩色水絵具の立看板。」 「黙って。…....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
雑婚して、混血の人種を生じ、白・黄・赤・黒諸色の人種博物館の観あり。日本人も七百人寄留すと聞くも、目下みな真珠採集のために遠海にあり。市街の住民約二千人と称する....
木曽の怪物」より 著者:岡本綺堂
奥の大樹の蔭に休んで、ここに釜を据え、有合う枯枝や落葉を拾って釜の下を焚付け、三人寄って夕飯の支度をしている中、一人が枯枝を拾う為に背後の木かげへ分入ると、ここ....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
立てながら、小さい旅行鞄をさげて歩き出すと、客引きに出ている旅館の若い者が二、三人寄って来た。 初めてこの土地に下車したので、古河君は別に馴染みの宿もなかった....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
なかった時代である。電灯や瓦斯灯の使用も、官省、銀行、会社、工場、商店、その他の人寄せ場に限られて、一般の住宅ではまだランプをとぼしていた時代である。したがって....
金の魚」より 著者:小川未明
かりそうもありませんでした。 あまり性質のよくない、甲と乙と丙は、ある日、三|人寄り集まって、 「金色の魚があるなんて、うそのことだ。ほんとうにいまいましい。....
世間師」より 著者:小栗風葉
第書を、駿河半紙二切り六枚綴の小本に刷って、それを町の盛場で一冊三銭に売るのだ。人寄せの口上さえうまければ相応に売れるものだそうで、毎晩夕方から例の塗柄の馬乗提....
ツクツク法師」より 著者:香倶土三鳥
中へきこえて来ます。 これをきくと村の中でも力の強い意地のわるい人たちが五、六人寄ってこんな話をしました。 「あの坊主はお金がないなんてウソばかりついている。....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は水がないのでやはりその川の中にも雪が積って居ります。するとセラ寺の小僧が五、六人寄り集って一生懸命に雪合戦をやって居るです。どこも同じ事で小僧達には余程面白い....