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人少な
「人少な〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人少なの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「少年時代」より 著者:幸田露伴
しい方であったそうですが、観行院様もまた其通りの方であったので、家の様子が変って
人少なになって居るに関わらず、種善院様の時代のように万事を遣って往こうというので....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
かかって万一先方から軽はずみな振る舞いに出るようなことがあったら、ただいま弊邸は
人少なではあるが、かねがね修理太夫大隅守の申し付けて置いた趣もあるから、その際は....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
甘味の少ないは、争われぬ北である。最早日が入りかけて、薄ら寒く、秋の夕の淋しさが
人少なの新開町を押かぶせる様に四方から包んで来る。二たび川を渡って、早々宿に帰る....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
みて、今日の凪を地曳すと立ち騒ぐ漁師、貝拾う子らをあとにし、新月｜形の浜を次第に
人少なき方に歩みつ。 浪子はふと思い出でたるように「ねエあなた。あの――千々岩....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
のと別に西洋には古来海中に絶大の蛇ありと信ずる者多く、近年も諸大洋で見たと報ずる
人少なからず、古インドに勇士ケレサスバ海蛇を島と心得その脊《せ》で火を焼く、熱さ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
帝に謝恩し、一同大いに悦ぶ最中に蛇来って約束通り人を求めて食わんという。ノアこの
人少なに毎日一人ずつ取られては、たちまち人種が尽きると怒って、蛇を火に投じ悪臭大....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
節会《あおうまのせちえ》の白馬を青馬と訓《よ》ますを古く不審《いぶか》しく思うた
人少なからぬと見え、平兼盛《たいらのかねもり》が「ふる雪に色もかはらて曳《ひ》く....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の塔を」 「どうぞ、御自由に。誰か御案内を致すとよろしうございますが、ただいま、
人少なでございますものですから、どうか御自由に」 「その方が勝手でございます」 ....
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
ので、一条のほとりにあった私の家とは大へん離れていた。それで、こうやって私たちが
人少なに住んでいた家は、誰も取《と》り繕《つくろ》ってくれるような者なんぞ居なか....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
原にいる姉のお悦さんの許へ来て、 「姉さん、これこれの都合ゆえ、どうか、こちらは
人少なで広いから、良人の保養のために一室借して下さいな」 という訳で、姉妹のこと....
「甲賀三郎『琥珀のパイプ』序」より 著者:平林初之輔
てゆく手際に至っては、探偵小説界に、小酒井、江戸川両｜耆宿《きしゅく》をはじめ新
人少なからずといえども、氏の右に出ずるものはまずなかろうと思う。けだし氏の頭のよ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
道理こそ、可心が、大木の松の幽寂に二本、すっくり立った処で、岐路の左右に迷って、
人少な一軒屋で、孫を抱いた六十｜余の婆さんに途を聞くと、いきなり奥へ入って、一銭....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
のある輩は通行をしない位であるが、今日は日曜故か、もう晩方であるためか、内も外も
人少なげに森として、土塀の屋根、樹の蔭などには、二ツ三ツ蚊の声が聞えた。 され....
「活人形」より 著者:泉鏡花
りて忍び込むべき処もやと、彼方此方を経歴るに、驚くばかり広大なる建物の内に、住む
人少なければ、燈の影も外へ洩れず。破廂より照射入る月は、崩れし壁の骨を照して、家....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
ばしば催したり。 ○一月二十三日の夕刻、猿若座の興行中に出火して全焼。幸いに怪我
人少なし。 ○二月十九日、八代目岩井半四郎死す、五十四歳。粂三郎といいたる青年時....