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人死に
「人死に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
人死にの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
っていうが、いまだに下手人があがらねえとは情けねえじゃねえか。あんな気味のわるい
人死にがこの先三日も四日もつづいたひにゃ、うっかりお堂参りもできねえやね、こんな....
「芽生」より 著者:島崎藤村
なった頃は、私もよく行き行きして、墓畔《ぼはん》の詩趣をさえ見つけたものだが、一
人死に、二
人死にするうちに、妙に私は墓参りが苦しく可懼《おそろ》しく成って来た。....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
行って、お説法を聞いて、此の頃少し心も直って参りましたから、大勢の人に代って私一
人死にます、どうか其の代り、お千代さんを助けてやって下せえまし、親孝行な此様な人....
「仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
なってやりだしたことだから同じようなものではもとより面白くないと思った。あまりに
人死にが多く全篇血をもって覆われて荒唐無稽をきわめているのが、いくら狂言綺語とは....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
度の食事にも差支ゆる者、今でも時々に聞くことで、深川八幡の祭礼に永代の橋が墜ちて
人死にが出来たほどな、往時の賑盛はなくとも、いまだに大したもので、木場を扣えてい....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ずと。さればドライデンの詩にも「禍難はコッカトリセの眼に異ならず、禍難まず見れば
人死に、人まず見れば禍難亡ぶ」とよんだ(ブラウンの『俗説弁惑』ボーンス文庫本一巻....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
寺屋兵助という盲目の男が五十両の金|故に妻を奪われ、自分は殺され、まだその他にも
人死にの惨事が出来上たようだった。全く人間の生命も金に見積るとセッターや、セファ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
寺屋兵助という盲目の男が五十両の金|故に妻を奪われ、自分は殺され、まだその他にも
人死にの惨事が出来上たようだった。全く人間の生命も金に見積るとセッターや、セファ....
「雑記(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
らしい煉瓦の竈の崩れたのもそのままになっていた。この辺は地震の害もかなりひどくて
人死にも相応にあったというから、ここの家の人々にもどういう怪我がなかったとも限ら....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
みならず、当人は犯した罪には気付かないのだ。 谷川岳のような人の多く死ぬ山で、
人死にを少くする設備が殆ど施されていないらしいのが奇妙であるが、県の観光課とか日....
「桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
ない」 野村はそう考えた。木戸が再び茶店を訪れた際に、狙いの謎は外れていたが、
人死にだけは当っていたと判った場合に、同棲というコースをたどると仮定するのはやや....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
十年目)は、年のはじめから三月のあいだ一滴も雨が降らず、春の終りまでにつぎつぎ五
人死に、左太夫、楫取の甚八、水夫の仁一郎、おなじく平三郎の四人だけになったが、船....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
女のことで、仲間と果たしあいをした。相手も、相当できる男だった。仲裁がはいって、
人死には出なかったが、そのとき惣七は、両眼のあいだに怪我《けが》をしたのだ。不覚....
「古事記」より 著者:太安万侶
も産屋《うぶや》を立てて見せる」と仰せられました。こういう次第で一日にかならず千
人死に、一日にかならず千五百人生まれるのです。かくしてそのイザナミの命を黄泉津大....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ぼれ日、こぼれ日、こぼれ日。 「此処で、何です、いつか自動車が顛覆しましたんで、
人死にがありまして、それで豊原|道は危険だとなってしまいましたんですがね。いい迷....