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「人獣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人獣の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
バルチテリウム》が十万年もあとの、洪積層から出た理由も分ります。要するにそこは、人獣ともに害さぬ仏典どおりの世界でしょう。それこそ、つらい現実からのがれる倔強《....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ように蟠って君臨しているのが、黄銅製の台座の柱身にはオスマン風の檣楼、羽目には海人獣が象嵌されていて、その上に、コートレイ式の塔形をなした人形時計が載せられてい....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
して数百万年も、固有のかたちが変えられずに伝わったのだろうか。 でまず、ドドを人獣の児として考えてみよう。そうすると、なぜ群居をはなれて彷徨っていたのだろうか....
女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
られ、櫛《くし》の歯を梳《す》くような大捜査が行なわれていた。その網の真ん中で、人獣《リッパア》「斬裂人のジャック」は級数的に活躍し、またまたこのハンベリイ街の....
ジイドとそのソヴェト旅行記」より 著者:宮本百合子
・レニエなどと相識り、爾後四五年間はその温室の中にあって、間接に『法螺貝』、『半人獣』などという雑誌編輯に当り、グループの「最も光彩陸離たる聖職者の一人」となっ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
。 熊が門を揺すぶった。狼が屋根へ飛び上がった。喚き声、叫び声、泣き声、怒声!人獣争闘の大修羅場がこうして、邸内に展開された。形勢は一変したのであった。 読....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「それもそうですね、川へ流しても、川下のことが心配になるし、土へ埋めても、また人獣の手によって発《あば》かれるという心配もございます――ではきれいに、弁信さん....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の隙間から、この矢が流れ込んで、自分の枕許を脅《おびやか》したのだ。我ながら――人獣に備える心は不断に怠ったとは言えないが、まだ、ここで弓矢に覘《ねら》われよう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のつもりです。その、轟然《ごうぜん》たる響きを聞いても、島のいずれの部分からも、人獣の動揺する姿を認めることができなかったものですから、駒井は遠目鏡を外《はず》....
海豹島」より 著者:久生十蘭
だけを友にして生活していた狭山にとっては、この期の悲嘆はかくもあるのであろうか。人獣の差別を超えた純粋な精神の交流に心をうたれ、私は涙を流さんばかりだったが、追....
双面獣」より 著者:牧逸馬
身柄を保護し、飽く迄も彼の上に正規の法の進展を齎らさなければならない。幾ら斯かる人獣でも、当局としては、一応自分を弁護する機会をも与え、その上で法律に拠って適宜....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
つ犬の声と、途端に、すさまじい闘いを捲き起し、御堂の梁もために裂けるかのように、人獣ふたいろの音響が、ぐわんぐわんと籠って鳴る。 「やっ?」 小次郎は、駈け寄....
イグアノドンの唄」より 著者:中谷宇吉郎
行ったものといえよう。 昨年の暮、英国のエヴェレスト遠征隊が、ヒマラヤで奇怪な人獣の足跡を発見したという記事が、一時新聞紙上を賑《にぎ》わしたことがあった。そ....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
置し、各自郷をなして土着者と相雑はらず。故に其の種落を謂つて余戸となす。大抵外国人獣肉を屠るに慣る。故に屠を以て業と為す。後世仏教の盛に行はるゝや、人獣肉を食ふ....